問21 2016年9月基礎
問21 問題文
オプション取引による一般的なリスクヘッジに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 東証株価指数を原資産とするプット・オプションの購入は、東証株価指数が下落することに対するヘッジとなる。
2) ドル・コール/円・プットの購入は、ドルの対円相場が上昇するドル高/円安に対するヘッジとなる。
3) キャップの購入は、対象となる金利が低下することに対するヘッジとなる。
4) レシーバーズ・スワップションの購入は、スワップ金利が低下することに対するヘッジとなる。
問21 解答・解説
オプション取引に関する問題です。
1) は、適切。プット・オプションの買いは、原資産価格が低下すると利益が出ることになりますので、東証株価指数(TOPIX)のプット・オプションの購入は、TOPIX下落に対するヘッジとして適切です。反対に、原資産価格の上昇に対するヘッジには、コール・オプションの購入が適切です。
2) は、適切。ドル・コール/円プットというオプションの買いは、言い換えればドル買い・円売りということですので、ドル高/円安に対するヘッジとなります。
3) は、不適切。金利キャップは設定金利で資金調達できる権利ですので、キャップの買いは、対象となる金利の上昇に対するヘッジとなります。
反対に、設定金利で資金運用できる権利を金利フロアといい、金利低下に対するヘッジとなります。
4) は、適切。レシーバーズ・スワップションとは、オプションの買い手が変動金利を支払い、固定金利を受け取る金利スワップを実行するオプションです。金利低下局面で金利スワップを実行できるため、金利低下に対するヘッジとなります。
反対に、オプションの買い手が固定金利を支払い、変動金利を受け取る金利スワップが実行するオプションをペイヤーズ・スワップションといい、金利上昇に対するヘッジとなります。
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