問26 2016年9月基礎

問26 問題文と解答・解説

問26 問題文

所得税の給与所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 交通機関を利用して通勤している給与所得者に勤務先から平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当は、合理的な運賃等の額で、月額15万円を上限に非課税とされる。

2) 給与所得の金額の計算における給与所得控除の上限額は、平成28年分の所得税については230万円、平成29年分以後の所得税については220万円となる。

3) 平成28年中に給与所得者が支出した特定支出の額の合計額が給与所得控除額を超えた場合、給与所得者の特定支出の控除の特例の適用を受けることにより、給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額からその超える部分の金額を控除した金額となる。

4) 給与所得者の特定支出の控除の特例の対象となる特定支出には、転任に伴う転居や単身赴任者の帰宅等のために通常必要とされる支出のほか、職務の遂行に直接必要な資格を取得するための支出も含まれる。

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問26 解答・解説

給与所得に関する問題です。

1) は、適切。交通機関を利用して通勤している給与所得者に支給する通勤手当は、合理的な運賃額であれば、月額15万円まで非課税です(平成28年1月1日以後)。なお、平成27年12月末までの上限は月額10万円でした。

2) は、適切。給与所得控除の上限額は、近年段階的に引き下げられており、平成27年分は245万円、平成28年分は230万円、平成29年以後は220万円となっています(給与所得控除引下げ→高所得者への増税)。

3) は、不適切。給与所得=給与収入−給与所得控除 ですが、資格取得経費や通勤費等の合計額が基準額(給与所得控除の2分の1)を超過した場合、給与所得からその超過額を特定支出控除として控除可能です。
とはいえ、普通のサラリーマンでは超過するほどの支出は発生しませんし、勤務先の証明も必要なので、該当する人は少数派です。

4) は、適切。特定支出控除の対象は、通勤費・転任時の転居費・単身赴任者の帰省費用や、職務の遂行に直接必要な技術・知識・資格を得るための研修費・資格取得費等です。

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