問37 2016年9月基礎

問37 問題文と解答・解説

問37 問題文

農地法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 個人が農地の所有権を相続により取得した場合、当該権利を取得したことを知った時点からおおむね10カ月以内に、農業委員会にその旨を届け出なければならない。

2) 個人が市街化区域内にある農地を農地以外のものに自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、あらかじめ農業委員会に届出をしておけば、都道府県知事等の農地転用に関する許可を受ける必要はない。

3) 農地を転用する場合において、許可を受ける必要があるにもかかわらず許可を受けずに転用したときは、個人の場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処され、法人の場合は1億円以下の罰金に処される。

4) 法人が農地所有適格法人に該当するためには、役員の過半が農業の常時従事者であり、かつ、その常時従事者である役員の過半が農作業に従事していなければならない。

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問37 解答・解説

農地法に関する問題です。

1) は、適切。個人が農地を相続により取得した場合、取得を知った時から10ヶ月以内に、農業委員会に届け出ることが必要です。

2) は、適切。市街化区域内の農地を宅地に転用する場合、農業委員会への届出が必要(あらかじめ届け出を行えば農地法による許可は不要)です。
なお、市街化区域外の農地を転用する場合には、都道府県知事等(指定市町村の区域内は市町村長)の許可が必要です(平成27年度末までは、4haを超える場合には農林水産大臣の許可が必要でしたが、平成28年4月からは都道府県知事の許可に統一されました。)。

3) は、適切。農地を農地以外に転用する場合、農地法による許可や届出が必要ですが、虚偽の申請・届出といった不正な手段で許可を受けると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金)が課されます。

4) は、不適切。農地所有適格法人は、役員または重要な使用人(農場長等)のうち1人以上が農作業に従事(原則年間60日以上)していることが必要です。
農地所有適格法人:農地や採草放牧地を利用した農業経営が可能な法人(野菜工場やハウス栽培等のみ行う場合は「その他の農業法人」)

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