問29 2017年1月基礎

問29 問題文と解答・解説

問29 問題文

居住者に係る所得税の納付等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 予定納税基準額が15万円以上である場合、原則として、7月1日から7月31日までの期間と11月1日から11月30日までの期間において、それぞれ予定納税基準額の2分の1に相当する金額の所得税を納付することとされている。

2) 確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者は、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出することにより、原則として、その年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。

3) 税務署長等が行った更正や決定などの処分に不服があるときは、原則として、処分の通知を受けた日の翌日から3カ月以内に、処分をした税務署長等に対して再調査の請求をすることができる。

4) 税務署長等の再調査の請求に係る決定後の処分になお不服があるときは、原則として、再調査決定書の謄本の送達があった日の翌日から1カ月以内に、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができる。

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問29 解答・解説

所得税の申告・納付に関する問題です。

1) は、不適切。前年分の所得や税額により算出された予定納税基準額が15万円以上の場合、予定納税基準額の3分の1の金額を、第1期分として7月1日から7月31日までに、第2期分として11月1日から11月30日までにあらかじめ国に納付することが必要です(予定納税)。
つまり、去年の納税額によっては、確定申告で3月に去年分を納税したあと、すぐに今年分の税金を先払いしないといけないわけです。

2) は、適切。所得税額の1/2以上を納付期限の3月15日までに納付することで、残額の納付を5月31日まで延長(延納)できます。

3) は、適切。税務署長による更正や決定等の処分に不服がある場合、原則として、処分の通知日の翌日から3ヶ月以内であれば、税務署長への再調査の請求が可能です。また、再調査の請求をせずに、直接国税不服審判所長への審査請求も可能です。

4) は、適切。税務署による再調査決定後の処分に、なお不服があるときは、原則として、再調査決定書により通知された日の翌日から1ヶ月以内に、国税不服審判所長に審査請求が可能です。また、再調査の請求をせずに、直接国税不服審判所への審査請求も可能です。

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