問51 2017年1月応用
問51 問題文
Mさんは、Aさんに対して、Aさんが定年退職後もX社の再雇用制度を利用して同社に勤務し続けた場合の雇用保険からの雇用継続給付について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。
「雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金は、原則として、60歳に達した日において一般被保険者であった期間が( 1 )年以上であり、60歳以上65歳未満の支給対象月に支払われた賃金額(みなし賃金額を含む)が60歳到達時の賃金月額の( 2 )%相当額を下回る場合に支給されます。Aさんについても、60歳以後も引き続き雇用保険の一般被保険者としてX社に勤務し、これらの要件等を満たせば、高年齢雇用継続基本給付金を受給することができます。
仮に、Aさんに対して支給対象月に支払われる賃金額を26万4,000円、60歳到達時の賃金月額(みなし賃金日額に30を乗じて得た額)を44万円とした場合、Aさんに支給される高年齢雇用継続基本給付金の額は、1支給対象月当たり( 3 )円となります。
なお、高年齢雇用継続基本給付金には、支給限度額や最低限度額が設けられており、これらの額は、原則として毎年( 4 )月1日に改定されます」
問51 解答・解説
雇用保険の高年齢雇用継続給付に関する問題です。
雇用保険の高年齢雇用継続給付は、雇用保険の被保険者期間が通算5年以上で、60歳到達時等の時点に比べて賃金が75%未満に低下した、60歳以上65歳未満の一般被保険者の方に支給されます(高年齢雇用継続基本給付金と高年齢再就職給付金の2種類)。
高年齢雇用継続基本給付金の支給額は、最高で賃金額の15%ですが、詳細は以下の通りとなります。
賃金の低下率 支給額
61%以下・・・・・・・支給対象月の賃金額の15%
61%超75%未満・・・・低下率に応じた15%相当未満の額
75%以上・・・・・・・ 支給なし
※低下率=支給対象月に支払われた賃金額÷60歳到達時の賃金月額×100
Aさんの60歳到達時の賃金月額は44万円で、60歳以降の賃金月額は26.4万円ですから、
26.4万円/44万円×100%=60%
よって、高年齢雇用継続給付の支給額は、26.4万円×15%=39,600円
なお、高年齢雇用継続給付には上限と下限があり、毎年8月1日に改定されます。
以上により正解は、(1)5(年) (2)75(%)(3)39,600(円)(4)8(月)
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