問4 2018年1月基礎
問4 問題文
厚生年金保険法における離婚時の年金分割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、「離婚等をした場合における特例」による標準報酬の改定を合意分割といい、「被扶養配偶者である期間についての特例」による標準報酬の改定を3号分割という。
1) 合意分割における按分割合は、対象期間における離婚当事者双方の厚生年金保険の保険料納付記録(標準報酬月額・標準賞与額)の合計額の2分の1を上限として、離婚当事者双方の合意または裁判手続により定められる。
2) 3号分割の対象は、離婚の相手方との婚姻期間中であり、かつ、平成20年4月1日以後の国民年金の第3号被保険者期間中における相手方の厚生年金保険の保険料納付記録(標準報酬月額・標準賞与額)である。
3) 離婚の相手方から分割を受けた厚生年金保険の保険料納付記録(標準報酬月額・標準賞与額)に係る期間は、分割を受けた者の老齢厚生年金の受給資格期間に算入される。
4) 合意分割の請求、3号分割の請求はいずれも、原則として、離婚をした日の翌日から起算して2年を経過するまでの間に行わなければならない。
問4 解答・解説
離婚による財産分与に関する問題です。
1) は、適切。合意分割とは、離婚した場合に、双方の合意により、婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録を元夫婦で分割することで、合意分割による按分割合(分割割合)は、保険料納付記録(標準報酬月額・標準賞与額)の合計額の2分の1を上限に、離婚当事者双方の合意、または裁判手続きにより定めます。
(合意がまとまらない場合、当事者の一方が求めれば、裁判所が按分割合を定めることができます。)
2) は、適切。3号分割とは、国民年金の第3号被保険者だった者が請求することで、離婚した相手方との婚姻期間中で、平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間における、相手方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を、2分の1ずつ分割できる制度です。
合意分割と異なり、3号分割では当事者双方の合意が必要ないのが特徴です。
3) は、不適切。離婚時に分割された厚生年金の保険料納付期間は、老齢基礎年金や老齢厚生年金の受給資格期間には算入されません。
つまり、離婚して年金分割を受けても、国民年金の未納期間がある人の場合、10年(120月)の受給資格期間(保険料納付済期間や免除期間等の合計)を満たしていなければ、65歳になっても年金は受け取れません。
4) は、適切。合意分割や3号分割の請求期限は、離婚してから2年以内です(日本年金機構に対して請求)。
よって正解は、3)
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