問2 2018年9月実技(資産設計)
問2 問題文
美香さんは、保有する円建て定期預金300万円が満期を迎えることから、その一部を下記の米ドル建て外貨定期預金に預け入れることを検討している。この米ドル建て外貨定期預金を満期時に円転して受け取る場合、当初に10,000米ドルを購入した際の円ベースの元本を確保するための損益分岐点となる為替レート(TTM)として、正しいものはどれか。
<米ドル建て外貨定期預金の明細>
預入期間:6ヵ月
金利(年率・税引前):1.05%
預入時の為替レート(TTM):1米ドル=106.00円
為替手数料:片道1円
※為替差損益に対する税金は考慮しない。
※利息の計算に際しては、日割りではなく月割りで計算すること。
※利息に対する税金は、米ドル建て利息の20%相当額が源泉徴収されるものとし、復興特別所得税については考慮しないものとする。
※米ドル建ての利息金額の計算については小数点以下第3位を四捨五入し、満期時の損益分岐点の為替レートについては小数点以下第3位を切り上げるものとする。
1.107.56円
2.107.45円
3.107.11円
4.106.89円
問2 解答・解説
外貨預金に関する問題です。
まず、顧客が円を外貨に換える際の為替レートはTTSで、顧客が外貨を円に換える際の為替レートがTTBです(TTMは手数料上乗せ前のレート(仲値))。
TTS…「顧客が円売り」もしくは「銀行が外貨売り」ですので、「売り」=Sell
TTB…「顧客が円買い」もしくは「銀行が外貨買い」ですので、「買い」=Buy
本問の場合、為替手数料が片道1円ですから、円→外貨や外貨→円に換える際、それぞれ1円の手数料分、銀行に有利なレートで換算することになります。
TTS=TTM+手数料
TTB=TTM−手数料
よって、預入時のレートTTM1米ドル106.00円から、手数料片道1円が上乗せされると、円→外貨とするTTSは、106.00円+1円=107.00円となります。
よって、米ドルベースの預入額が1万米ドルで、預入時のレートTTS1米ドル107.00円から、、円ベースの当初投資額:107.00円×10,000米ドル=107万円 です。
また、利息は年率1.05%で、6ヶ月満期ですから、6ヶ月分の利息は年利の12分の6です。
よって、6ヶ月分の利息=10,000米ドル×1.05%×6/12=52.5米ドル です。
また、米ドル建ての利息額の20%が所得税・住民税として源泉徴収されます。
よって、源泉徴収後の利息額=52.5米ドル×(1−20%)=42米ドル
従って、米ドル建ての元利合計は、10,000米ドル+42米ドル=10,042米ドル です。
満期時のレートを、TTB1米ドル○○円とすると、10,042米ドルを円換算した場合、
円転した元利合計額=○○×10,042=投資金額107万円 となったときのレートが損益分岐点となるTTBレートです。
従って、損益分岐点TTB○○円=107万円÷10,042=106.552…
→106.56円(小数点以下第3位切り上げ)
ただし、本問では損益分岐点となるTTM(手数料反映前のレート(仲値))を求める必要があります。
TTB=TTM−手数料
よって、満期時のレートTTB1米ドル106.56円で、手数料片道1円ですから、
TTB106.56円=TTM−1円
TTM=106.56円+1円=107.56円
従って正解は、1. 107.56円
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