問2 2018年9月基礎

問2 問題文と解答・解説

問2 問題文

全国健康保険協会管掌健康保険の高額療養費に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 被保険者が70歳未満である場合の自己負担限度額(高額療養費算定基準額)は、療養のあった月の被保険者の標準報酬月額に応じた4区分および被保険者が市町村民税非課税者等である場合の区分の5つの所得区分に応じて設定されている。

2) 夫妻のいずれもが70歳未満の被保険者で、同一の世帯に属している場合には、同一月内にそれぞれが医療機関等で支払った一部負担金等の額を合算することができ、その合算した額のうち自己負担限度額(高額療養費算定基準額)を超えた額が高額療養費として払い戻される。

3) 70歳未満の被保険者が高額療養費の支払を受ける場合において、当該療養があった月以前の12カ月以内に既に3回以上、同一の保険者から高額療養費の支払を受けているときは、自己負担限度額(高額療養費算定基準額)が軽減される。

4) 70歳未満の被保険者が、保険者から交付された「健康保険限度額適用認定証」と被保険者証を医療機関の窓口に提示した場合は、窓口での一部負担金等の支払を自己負担限度額(高額療養費算定基準額)にとどめることができる。

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問2 解答・解説

健康保険に関する問題です。

1) は、適切。健康保険の高額療養費制度における自己負担限度額は、世帯や被保険者の所得と年齢で区別されており、70歳未満の場合は5段階の所得区分に応じた額(標準報酬月額別の4区分と、住民税非課税世帯等の低所得者)となり、70〜74歳では所得と医療給付の内容(外来のみなら個人ごとの限度額、入院有りなら世帯としての限度額)に応じた額となります。

2) は、不適切。70歳未満のみの世帯の場合、高額療養費として支給されるのは、同一月にそれぞれの病院で支払った一部負担金の世帯合計額のうち、高額療養費算定基準額(自己負担限度額)を超えた分の金額です(世帯合算)。ただし、世帯合計できるのは、1つの保険に加入する被保険者と被扶養者のグループだけで、同一世帯内で同月内の自己負担額が21,000円以上のもののみです。

3) は、適切。同一世帯で直近1年間に3回以上高額療養費を支給されている場合、4回目からは自己負担限度額が軽減されます(多数該当)。

4) は、適切。健康保険による医療費の自己負担額には上限があり、自己負担限度額を超えた分については、高額療養費として支給されますが、70歳未満の人と、70歳以上75歳未満で住民税非課税世帯の人は、事前に手続きをした上で「健康保険限度額適用認定証」を提示すると、窓口での支払いを自己負担限度額までとすることができます。

よって正解は、2

問1      問3

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