問17 2018年9月基礎
問17 問題文
株式投資信託の運用スタイルに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) PERやPBRなどの指標を用いて、企業の業績や財務内容等から株価が割安と判断される銘柄を選定して運用する手法は、一般に、グロース運用という。
2) 長期間保有することを前提に成長性を重視して選定した銘柄と、短期間で売買することを前提に収益性を重視して選定した銘柄を、一定の比率で組み合わせて運用する手法は、一般に、ロング・ショート運用という。
3) 時価総額と流動性が高い銘柄を選定して運用する手法は、一般に、スマートベータ運用といい、リターンがTOPIX等の市場平均に連動する傾向があるとされる。
4) 株価が割安と判断される銘柄の買建てと割高と判断される銘柄の売建てを同程度行い、市場全体の価格変動による影響を受けずに安定的な収益獲得を目指して運用する手法は、一般に、マーケット・ニュートラル運用という。
問17 解答・解説
投資信託の運用スタイルに関する問題です。
1) は、不適切。グロース投資は、売上高や利益の伸び率などの、企業等の成長性に着目して銘柄選択を行う運用スタイルです。
PERやPBR等の指標や配当割引モデル等から見た株価の割安性に着目して、銘柄選択を行う運用スタイルは、バリュー投資です。
2) は、不適切。ロング・ショート運用は、割安な株価銘柄のロング・ポジションを取り(買い持ち)、同時に割高な株価銘柄のショート・ポジションを取る(売り持ち)運用手法で、株価の値上がりだけでなく、値下がりからも利益を獲得できるため、機動的な運用が可能です。
※似たような運用スタイルに、マーケット・ニュートラル運用がありますが、マーケット・ニュートラル運用は、買い建てと売り建てを同時に行うことで、市場の変動に影響を受けないように運用成果を目指すのに対し、ロング・ショート運用では、市場変動も運用成果に組み込めるように、市場の状況によってロング・ポジションやショート・ポジションのどちらかに比重をかけることが多いです。
なお、成長性や収益性に着目して、長期保有銘柄と短期売買銘柄を一定の比率で組み合わせる運用手法は、コア・サテライト運用です。
3) は、不適切。スマートベータ運用とは、従来の時価総額に応じて銘柄を選定するスタイルではなく、財務指標(売上高・営業キャッシュフロー・配当金等)や株価の変動率、成長性の現在価値といった、その銘柄の特定の要素に基づいて運用するスタイルで、市場平均に連動した指数よりも高いリターンを得られる可能性があるとされています。
時価総額と流動性が高い銘柄を選定して運用する手法は、大型株運用といい、TOPIXや日経平均等の市場平均に連動したリターンがあるとされます。
4) は、適切。マーケット・ニュートラル運用は、割安な銘柄の買い建てと割高な銘柄の売り建てを同時に行うことで、市場の変動に影響を受けないように運用成果を目指す運用手法です。
よって正解は、4
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