問27 2019年5月基礎

問27 問題文と解答・解説

問27 問題文

居住者に係る所得税の所得控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。

1) 納税者が生計を一にする親族に係る医療費を支払った場合、親族の合計所得金額が38万円を超えるときは、その支払った医療費は納税者の医療費控除の対象とならない。

2) 納税者が生計を一にする親族に係る社会保険料を支払った場合、親族の合計所得金額が38万円を超えていても、その支払った社会保険料は納税者の社会保険料控除の対象となる。

3) 納税者が生計を一にする配偶者に係る確定拠出年金の個人型年金の掛金を支払った場合、配偶者の合計所得金額が38万円以下であるときは、その支払った掛金は納税者の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。

4) 納税者が生計を一にする配偶者を保険金受取人とする生命保険契約の保険料を支払った場合、当該生命保険契約の契約者が配偶者であるときは、その支払った保険料は納税者の生命保険料控除の対象とならない。

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問27 解答・解説

所得税の所得控除に関する問題です。

1) は、不適切。医療費控除は、その年に支払った自己負担の医療費から、保険金などで補填された金額と、10万円(総所得200万円未満の人は総所得の5%)を差し引いた額ですが、本人や配偶者・扶養家族の所得に制限はありません(医療費控除の上限は、毎年200万円まで)。
なお、配偶者控除は、事業専従者や合計所得38万円超である配偶者には適用対象外となります。

2) は、適切。同一生計の配偶者や親族の国民年金保険料を支払った場合、支払った納税者の社会保険料控除の対象となりますが、同一生計の配偶者や親族の所得額は関係ありません(所得要件なし)。

3) は、不適切。同一生計の配偶者や親族の国民年金保険料を支払った場合、支払った納税者の社会保険料控除の対象となりますが、確定拠出年金の個人型の場合は、配偶者の掛金を納税者が支払っても、納税者はその分を小規模企業共済等掛金控除として受けることはできません

4) は、不適切。生命保険料控除の対象は、保険料負担者です。
よって、契約者が配偶者であっても、納税者が保険料を支払ったのであれば、納税者自身の生命保険料控除の対象となります。

よって正解は、2

問26      問28

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