問45 2019年5月基礎
問45 問題文
成年後見制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 成年後見人に選任された者は、遅滞なく成年被後見人の財産の調査に着手し、原則として1カ月以内に、その調査を終了し、かつ、財産目録を作成しなければならない。
2) 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人の居住用不動産の売却や賃貸等をする場合、家庭裁判所の許可を得なければならない。
3) 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者について、本人の配偶者または4親等内の親族が補助開始の申立てを行う場合、本人の同意は不要である。
4) 任意後見契約は、任意後見監督人が選任されるまでは、本人または任意後見受任者が、公証人の認証を受けた書面によっていつでも解除することができる。
問45 解答・解説
成年後見制度に関する問題です。
1) は、適切。成年後見人に選任された場合、1ヶ月以内に被後見人の資産や収入等を調査し、財産管理計画の立案や財産目録・年間収支予定表を作成することが必要です。
2) は、適切。後見人は、自身の責任において、被後見人の財産を処分することが認められていますが、法定後見の場合には、被後見人の居住用財産の処分に際して、家庭裁判所の許可が必要です(許可無しの処分は無効)。
3) は、不適切。法定後見制度では、本人以外が後見等の開始の申し立てをする場合、後見・保佐は本人の同意が不要ですが、補助は本人の同意が必要です。
4) は、適切。任意後見制度における任意後見契約では、家庭裁判所により任意後見監督人が選任されるまで、その効力は生じませんので、いつでも公証人の認証を受けた書面によって解除可能です。
家裁が監督人を決めるまで、任意後見契約は無効ということですね。
よって正解は、3
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