問40 2019年9月基礎

問40 問題文と解答・解説

問40 問題文

不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。

1) 個人が所有する土地の上に新築した家屋について、所在、家屋番号、構造、床面積などが記録される表題登記を行う場合、登録免許税は課されない。

2) 父の相続により土地を取得した母が、その相続登記をしないまま死亡し、長男が当該土地を相続により取得した場合、長男を当該土地の所有権の登記名義人とする相続登記については、登録免許税は課されない。

3) 被相続人の相続人以外の者が、被相続人が作成した遺言による特定遺贈により土地を取得した場合、不動産取得税は課されない。

4) 被相続人の相続人である者が、被相続人との死因贈与契約に基づき、被相続人の相続開始に伴って土地を取得した場合、不動産取得税は課されない。

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問40 解答・解説

登録免許税・不動産取得税に関する問題です。

1) は、適切。土地の所在・地番・地目・地積や、建物の家屋番号・構造・床面積などの土地・建物に関する物理的状況(表示に関する事項)を記載する、登記記録の表題部を作成するための登記(表題登記)には、登録免許税は課税されません

2) は、不適切。個人が相続や遺贈により土地の所有権を取得した場合に、その相続による所有権移転登記をする前に死亡したときは、死亡した個人の相続登記については登録免許税は免除されます。しかし、その死亡した個人の相続人がさらに相続登記する場合には、登録免許税が課されます。
つまり、父の相続で土地を取得した母が、相続登記で死亡した場合、母の相続登記の登録免許税は免除されるものの、母の相続で土地を取得した長男については、相続登記で登録免許税がかかるわけです。

3) は、不適切。遺言で特定の指定された遺産の贈与を受ける「特定遺贈」を受けた人(特定受遺者)が相続人である場合には、特定遺贈で土地を取得しても、不動産取得税はかかりませんが、相続人以外の人が特定遺贈で土地を取得した場合には、不動取得税が課されます

4) は、不適切。死因贈与とは、当事者間の合意に基づき、贈与者の死亡により効力が発生(「私が死んだら●●をあげるよ」「はい、もらいます」)する贈与で、死因贈与で土地を取得した場合には、通常の贈与と同様に、不動産取得税が課されます

よって正解は、1

問39      問41

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