問2 2020年9月実技(資産設計)

問2 問題文と解答・解説

問2 問題文

孝史さんは、2017年3月から保有している個人向け国債(変動10年、額面60万円)を2020年1月31日にすべて中途換金した場合の受取金額についてFPの北村さんに質問をした。個人向け国債の中途換金に関する流れを説明した下記の空欄(ア)〜(ウ)に入る適切な数値を語群の中から選び、解答欄に記入しなさい。なお、計算過程および解答で円未満の端数が生じた場合は切り捨てること。

<適用利率>


中途換金する2020年1月31日までの経過利子相当額は( ア )円である。なお、経過日数は138日とする。
*1年を365日とし、日割りにより計算すること。

中途換金の際に差し引かれる中途換金調整額は( イ )円である。
*便宜的に、「直近2回分の利子(税引前)相当額×0.8(復興特別所得税は考慮しない)」として計算すること。
*利子の計算期間については、便宜的に、6/12ヵ月として計算すること。

従って、中途換金による受取金額は、( ウ )円である。

<語群>
113  205  264  336  360  540
599,777  599,941  600,180

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問2 解答・解説

個人向け国債に関する問題です。

個人向け国債の中途換金時の受取額の計算式は、
受取額=額面金額+経過利子相当額−直前2回分の利子相当額×0.79685
です(2013年1月10日受渡分以降、復興特別所得税により「0.8」から「0.79685」となりました)。
ただし、本問では便宜上「0.79685」を「0.8」として計算するように指示があります。

まず、経過利子相当額とは、中途換金時に直近の利払い日以降の利子相当額が保有期間に応じて日割り計算されたものです。
国債を購入すると半年ごとに利払いがありますが、中途換金しても直近の利払い以降の保有日数(経過日数)もカウントしてくれるわけです。

個人向け国債は、3年固定・5年固定・10年変動のいずれも、毎月発行で(2013年10月分までは5年物と10年物は年4回発行)、利払い日は発行月と発行月の6ヵ月後の各15日です。よって、2017年3月発行の変動10年を購入して2020年1月31日に全て中途換金した場合、直近の利払い日は2019年9月15日で、その翌日9月16日から2020年1月31日までの日数=経過日数138日(適用利率0.05%)というわけです。

従って、経過利子相当額=額面60万円×0.05%×138日/365日=113.4… 
→113円(円未満切捨て)

次に、中途換金調整額=直前2回分の利子相当額×0.8 で、直近の2回分の利払い日は2019年9月15日(適用利率0.05%)と2019年3月15日(適用利率0.09%)です。
また、利子相当額は半年分(6/12ヵ月)ですから、
中途換金調整額=(60万円×0.05%×6/12ヵ月+60万円×0.09%×6/12ヵ月)×0.8=336円

従って中途換金による受取額は、
額面60万円+113円−336円=599,777円

以上により正解は、(ア)113 (イ)336 (ウ)599,777

問1                問3

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