問3 2020年9月実技(資産設計)
問3 問題文
由美さんは、会社員よりフリーランスの方が仕事と子育てを両立しやすいかもしれないと考え、退職した場合、現在加入している企業型確定拠出年金がどうなるのかについてFPの北村さんに相談をした。企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という)に関する次の記述の空欄(ア)〜(エ)に入る適切な語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
・企業型確定拠出年金の資産をiDeCoへ移換するには、原則として、加入者資格を喪失した月の翌月から起算して( ア )以内に移換の手続きを行う必要がある。その期間内に手続きを行わなかった場合、原則として、年金資産は自動的に( イ )へ移換される。
・iDeCoへ移換後、国民年金の第1号被保険者となった場合、国民年金基金等に加入していなければ、年間の掛金額の上限額は( ウ )となる。第3号被保険者となった場合は、年間の掛金額の上限額は( エ)となる。
1.(ア)4ヵ月(イ)企業年金連合会 (ウ)660,000円(エ)144,000円
2.(ア)6ヵ月(イ)国民年金基金連合会(ウ)816,000円(エ)276,000円
3.(ア)4ヵ月(イ)国民年金基金連合会(ウ)660,000円(エ)276,000円
4.(ア)6ヵ月(イ)企業年金連合会 (ウ)816,000円(エ)144,000円
問3 解答・解説
個人型確定拠出年金(iDeCo)に関する問題です。
確定拠出年金のメリットとして、転職や退職の際に、それまで積み立てた年金を転職先の確定拠出年金の企業型や、自分で掛金を拠出する個人型に移換することができるという、持ち運びの出来る点があります(ポータビリティ)。ただし、企業型・個人型のどちらに移管する場合でも、前の勤務先の企業担当者や加入者自身が運営管理機関等に対して移管手続をする必要があり、移換手続期限は、資格喪失月の翌月から起算して6ヶ月以内です。
なお、移管手続期限を過ぎた場合、年金資産は国民年金基金連合会に自動移管され、運用指図はできずに管理手数料だけが差し引かれ続けることになります。
次に、確定拠出年金の個人型では、第1号加入者(国民年金の第1号被保険者)の拠出限度額は、国民年金基金や付加年金の掛金と合わせて、月額合計68,000円(年額816,000円)まで、専業主婦(夫)等の国民年金の第3号被保険者の拠出限度額は月額23,000円(年額276,000円)までです。
以上により正解は、2.(ア)6ヵ月 (イ)国民年金基金連合会 (ウ)816,000円 (エ)276,000円
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