問8 2020年9月基礎
問8 問題文
キャッシュ・フロー計算書(間接法)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) キャッシュ・フロー計算書における「現金及び現金同等物の増減額」は、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額である。
2) 「売上高の減少」「販売費及び一般管理費の増加」「売上債権の増加」は、いずれも営業活動によるキャッシュ・フローが減少する要因となる。
3) 「固定資産の増加」「短期借入金の減少」「配当金の支払」は、いずれも投資活動によるキャッシュ・フローが減少する要因となる。
4) 損益計算書の経常利益に減価償却費を加算した金額は、営業活動によるキャッシュ・フローの金額と一致する。
問8 解答・解説
キャッシュフロー計算書に関する問題です。
1) は、不適切。キャッシュ・フロー計算書の「現金および現金同等物」とは、現金・要求払預金・3ヶ月以内の定期預金・公社債投資信託等です。
※要求払預金:預入期間が決まっていない、預金者が要求すればいつでも引き出せる預金(普通預金・当座預金等)
2) は、適切。キャッシュフロー計算書は、企業の収入と支出(キャッシュフロー(CF))を営業活動・投資活動・財務活動ごとに区分して表示したもので、営業活動によるキャッシュフローは、本業による収入と支出を表します。「売上高の減少」と「売上債権の増加」は、売上が減ったり代金未収が増加といった本業における収入減であり、「販売費及び一般管理費の増加」は、経費増という本業における支出増であることから、いずれも営業活動によるキャッシュフローが減少する要因となります。
3) は、不適切。投資CFは、固定資産や株・債券などの取得・売却時の収入と支出を表しており、固定資産の増加は土地や建物の購入といった投資活動による支出増のため、投資活動によるキャッシュフローの減少要因ですが、「短期借入金の減少」や「配当金の支払」は、借入金による調達や返済、自社の株や債権に関する収入と支出といった財務活動によるキャッシュフローの減少要因です。
4) は、不適切。損益計算書とキャッシュフロー計算書の金額は、それぞれの作成基準が異なるため一致しません。
なお、グロスキャッシュフロー=当期純利益+減価償却費 です。
グロスキャッシュフローとは、本来の事業活動によって生み出される現金の流出入を示し、これに運転資本の増減額を加味すると、営業活動キャッシュフロー(営業活動の変化が加味された重要なキャッシュの流れ)となります。
よって正解は、2
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