問16 2020年9月基礎
問16 問題文
内閣府が公表する景気動向指数に採用されている経済指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 国土交通省が公表する建築着工統計は、全国における建築物の着工状況に関して建築物の数、床面積の合計、工事費予定額などを調査した統計であり、この統計における新設住宅着工床面積が景気動向指数の先行系列に採用されている。
2) 厚生労働省が公表する一般職業紹介状況は、公共職業安定所における求人、求職、就職の状況をとりまとめた統計であり、この統計における新規求人数が景気動向指数の一致系列に採用されている。
3) 総務省が公表する家計調査は、国民生活における家計収支の実態を把握し、国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供することを目的とした統計であり、この統計における家計消費支出が景気動向指数の一致系列に採用されている。
4) 財務省が公表する租税及び印紙収入、収入額調は、税収の動向を把握するための統計であり、この統計における所得税収入が景気動向指数の遅行系列に採用されている。
問16 解答・解説
経済指標に関する問題です。
1) は、適切。国土交通省が公表する建築着工統計は、全国の建築物の着工状況として建築物の数・床面積の合計・工事費予定額等を調査した統計です。この統計のうち新設住宅着工床面積は、住宅の建築着工状況を利用形態や構造等に分類・集計した指標ですが、住宅の建築数は「今後景気が良くなって収入が安定・増加するだろうか?」という見通し次第で変わりますから、景気の動きから先行して動く、先行指数です。
2) は、不適切。厚生労働省が公表する一般職業紹介状況は、公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめた統計ですが、この統計における新規求人数は、企業の事業拡大・縮小に先立って求人数を増減させることから、景気の動きから先行して動く、先行指数です。
3) は、不適切。総務省は家計の収入や支出の実態(個人の消費支出動向)を把握するために、家計調査を実施していますが、この統計のうち家計消費支出は、企業の業績不振による給与減・待遇悪化が反映されることから、景気の動きに遅れて動く遅行指数です。
4) は、不適切。財務省が公表する租税及び印紙収入、収入額調は、税収の動向を把握するための統計ですが、この統計における所得税収入は景気動向指数に採用されていません。景気動向指数に採用されているのは法人税収入で、企業の確定した業績の増減に応じて増減するものであるため、景気の動きに遅れて動く遅行指数です。
よって正解は、1
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