問18 2021年5月基礎
問18 問題文
投資信託説明書(交付目論見書)に「追加型投信/内外/資産複合(株式、債券、不動産投信)資産配分変更型/特殊型(絶対収益追求型)」と記載されているX投資信託に関する次の記述のうち、投資信託協会の「商品分類に関する指針」に照らし、適切なものはいくつあるか。
(a) X投資信託は、当初設定後、追加設定が行われ、従来の信託財産とともに運用されるファンドである。
(b) X投資信託は、目論見書または投資信託約款において、国内および海外の資産による投資収益を実質的に源泉とする旨の記載があるファンドである。
(c) X投資信託は、目論見書または投資信託約款において、株式、債券および不動産投信を投資対象とし、組入比率については、機動的な変更を行う旨の記載があるファンドまたは固定的とする旨の記載がないファンドである。
(d) X投資信託は、目論見書または投資信託約款において、仕組債への投資またはその他特殊な仕組みを用いることにより、あらかじめ定められた一定の投資成果を保証する旨の記載があるファンドである。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 4つ
問18 解答・解説
投資信託に関する問題です。
(a) は、適切。追加型(オープン型)投信は、当初設定日以降も追加設定が行われ(追加購入可能)、従来の信託財産とともに運用される投資信託です。
これに対し単位型(ユニット型)投信は、当初募集期間にのみ購入可能な投信です。
(b) は、適切。投資信託協会では、投資対象地域を「国内」・「海外」・「内外」の3つに区分しており、「内外」とは、実質的に国内と海外の資産に投資していることを表します。
※「実質的に」とは、投資家の資金を国内のベビーファンドが集め、海外のマザーファンドで運用する、という場合を指します(国内の投信を購入しても、実質的には海外のマザーファンドを購入したことと同じ)。
(c) は、適切。投資信託協会では、投資対象資産を「株式」・「債券」・「不動産投信(リート)」・「その他」・「資産複合」の5つに区分しており、「資産複合」とは、実質的に前述の複数の資産分類に投資していることを表しますが、「資産複合」はさらに、属性区分において「資産配分固定型」と「資産配分変更型」に区分され、「資産配分変更型」は、組入比率について機動的な変更を行なう旨の記載があるもの、もしくは固定的とする旨の記載がないものとされています。
(d) は、不適切。投資信託協会では、商品分類における補足として「インデックス型」・「特殊型」の2つに区分しており、「特殊型」とは、投資者に対して注意を喚起することが必要な、特殊な仕組み・運用手法を用いるものとしていることを表しますが、「特殊型」はさらに、「ブル・ベア型」・「条件付き運用型」・「ロング・ショート型/絶対収益追求型」・「その他」に区分され、「絶対収益追求型」は、特定の市場に左右されにくい収益の追求を目指す旨の記載があるものとされています。ベンチマークに対する相対的な利益を目指すのではなく、目標とする絶対的な利益水準を設定して積極的な運用を行うものであるため、一定の投資成果を保証するものではなく、運用次第では損失を被ることがあります。
よって正解は、3
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