問27 2021年5月基礎

問27 問題文と解答・解説

問27 問題文

居住者であるAさんの2020年分の各種所得の金額が下記のとおりであった場合の総所得金額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとし、▲が付された所得金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。

●不動産所得:▲100万円
・不動産賃貸業を営むことによる所得
・不動産所得の金額の計算上の必要経費に当該所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子20万円を含んだ金額

●事業所得 :50万円
・個人商店を営むことによる所得
・青色申告特別控除後の金額

●一時所得 :180万円
・変額個人年金保険(終身年金)の解約返戻金を受け取ったことによる所得

●雑所得  :▲40万円
・外貨預金で為替差損が生じたことによる所得

1) 50万円

2) 55万円

3) 60万円

4) 75万円

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問27 解答・解説

総所得金額に関する問題です。

総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。

本問では、事業所得と不動産所得、雑所得、一時所得は全て総合課税の対象です。
また、不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、雑所得の損失は、他の所得と損益通算できず、0円扱いとなります(株式の雑所得は申告分離課税を選択した配当所得と損益通算可能)。

ただし、不動産所得の損失のうち、土地取得に要した負債の利子相当部分は、他の所得と損益通算できません(建物取得用なら損益通算可)。
つまり、借金して土地を購入した場合、その年は収入より支出が上回って不動産所得が損失となっても、借金の利子分は損益通算の対象外ということです。
よって、本問の場合不動産所得の損失100万円のうち、借金の利子分20万円は損益通算の対象外ですので、残りの80万円が損益通算の対象です。

ここで、所得税の損益通算は、経常グループ(利子・配当・不動産・事業・給与・雑)と、臨時グループ(譲渡・一時)の各グループ内で損益通算し、控除しきれない損失は各グループ同士で控除し、その後は山林⇒退職の順に控除していきます。
さらに、山林所得の損失は、経常⇒臨時⇒退職の順番に控除します。

ただし、一時所得または総合長期譲渡所得と通算する場合には、50万円特別控除後で、2分の1前の金額と通算することが必要です。

以上により、
総所得金額=事業所得+不動産所得+雑所得+一時所得
     =50万円+▲80万円+0円+180万円
     =150万円 ←これが一時所得の金額となる

最後に、一時所得は、総所得金額を算出する際に、その2分の1が合算対象ですから、

総所得金額=一時所得×1/2
     =150万円×1/2=75万円

よって正解は、4

問26      問28

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