問29 2021年5月基礎
問29 問題文
居住者であるAさんの2020年分の所得の金額等が下記のとおりであった場合の所得税の配当控除の額として、最も適切なものはどれか。なお、配当所得は、東京証券取引所に上場している国内株式の配当を受け取ったことによる所得で、総合課税を選択したものとする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
配当所得の金額 :255万円
不動産所得の金額 :890万円
所得控除の額の合計額:135万円
1) 12万7,500円
2) 18万2,500円
3) 25万円
4) 25万5,000円
問29 解答・解説
配当控除に関する問題です。
配当控除は、法人税と所得税の二重課税を避けるため、一定額を算出税額から控除する税額控除で、計算式は以下の通りです。
<課税総所得金額等が1,000万円以下の場合 >
配当控除額=配当所得額×10%
<課税総所得金額等が1,000万円超の場合>
配当控除額=(1,000万円超部分に含まれる配当所得額)×5%+その他の配当所得×10%
※配当所得以外の課税所得が1,000万円超の場合、配当控除額は配当所得の5%となります。
本問の場合、不動産所得890万円、配当所得255万円ですから、
総所得金額=890万円+255万円=1,145万円
課税総所得金額=1,145万円−所得控除の合計額135万円=1,010万円
よって、課税総所得金額1,010万円のうち、1,000万円超部分の10万円が5%、残りの245万円が10%となります。
配当控除額=(1,010万円ー1,000万円)×5%+(255万円−10万円)×10%
=0.5万円+24.5万円=25万円
よって正解は、3
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