問42 2021年9月基礎
問42 問題文
贈与契約に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 定期贈与契約は、贈与者または受贈者の死亡により、その効力を失う。
2) 負担付贈与契約により土地の贈与を受けた者は、贈与税額の計算上、原則として、当該土地の通常の取引価額に相当する金額から負担額を控除した金額を贈与により取得したものとされる。
3) 負担付贈与がされた場合、遺留分を算定するための財産の価額に算入する贈与した財産の価額は、その目的の価額から負担の価額を控除した額とする。
4) 死因贈与契約は、民法における遺贈に関する規定が準用され、贈与者の一方的な意思表示により成立し、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
問42 解答・解説
贈与に関する問題です。
1) は、適切。定期贈与契約は、口頭でも書面でも、特約がない限り、贈与者・受贈者のいずれか一方が死亡した場合に効力は消滅します(定期贈与契約=定期の給付を目的とする贈与)。
2) は、適切。個人から負担付贈与を受けた場合、贈与財産から負担額を控除した額に課税されますが、贈与財産が不動産である場合には、贈与時の通常の取引価額から負担額を控除した額に課税されます。
3) は、適切。個人から負担付贈与を受けた場合に、遺留分を算定する際は、贈与財産から負担額を控除した額を算入します。
4) は、不適切。死因贈与契約は、遺贈に関する規定が準用されますが、お互いの合意により契約締結しますので、受贈者の承諾がないと、贈与者の意思だけで締結することは出来ません。
ただし、死因贈与契約の撤回(取消)は、贈与者の意思だけで行うことが出来ます。
よって正解は、4
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