問14 2022年1月基礎
問14 問題文
地震保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 地震保険の保険料の基本料率は、建物のイ構造・ロ構造の2つの構造区分および所在地による3つの等地区分により決められており、危険度が高い都道府県は1等地に区分されている。
2) 地震保険の保険料の耐震診断割引は、居住用建物の耐震等級に応じて50%、30%、10%の3区分の割引率がある。
3) 地震保険の対象となる家財の損害額が家財の時価の50%以上となった場合、全損と認定される。
4) 地震を原因とする地盤液状化により、木造建物(在来軸組工法)が沈下し、その最大沈下量が30pを超える場合、全損と認定される。
問14 解答・解説
地震保険に関する問題です。
1) は、不適切。地震保険の保険料は、建物の構造や所在地(都道府県)により異なり、地震による危険度によって建物は2段階・所在地は3段階に区分され、危険度が高いほど保険料も高くなります。
建物のイ構造は耐火建築物や準耐火建築物等、ロ構造はイ構造以外の建物(木造等)とされており、所在地は1等地〜3等地の区分で、数字が大きいほど危険度が高く保険料も高く設定されています。
2) は、不適切。地震保険の保険料は、建物の免震・耐震性能に応じて、建築年・耐震等級・免震建築物・耐震診断の4種類の割引制度があり、10%〜50%の割引が適用されます(重複不可・最大50%)。それぞれの割引率は、建築年・耐震診断・耐震等級1は10%、耐震等級2は30%、耐震等級3と免震建築物は50%です。
3) は、不適切。地震保険により支払われる保険金は、損害の割合によって4段階となっており、全損は契約金額の100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%で、いずれも時価が限度です。なお、全損とは、建物の場合、建物の主要構造部の損害額が時価の50%以上か、焼失・流出した床面積が建物の延べ床面積の70%以上である損害です。
4) は、適切。地震保険は、地震、噴火、地震・噴火による津波による損害が補償対象ですが、地震による地盤の液状化で住宅が傾いたり沈下した場合も、補償対象です。なお、液状化による木造建物や戸建ての鉄骨造建物の被害については、傾斜1度超または沈下30p超の場合、全損と認定されます。
よって正解は、4
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