問3 2022年5月基礎
問3 問題文
労働者災害補償保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 労働者災害補償保険の適用労働者には、適用事業に使用され賃金を支払われている者のうち、日雇労働者や1カ月未満の期間を定めて使用される労働者は含まれない。
2) 一人親方等の特別加入者のうち、自動車を使用して行う旅客の事業または貨物の運送の事業を、労働者を使用しないで行うことを常態とする者(個人タクシー業者や個人貨物運送業者)は、通勤災害に関する規定の適用を受けない。
3) 労働者が業務上の負傷または疾病による療養のために欠勤し、賃金を受けられない場合、休業4日目から休業補償給付が支給されるが、休業3日目までは、事業主が労働基準法の規定に基づき、その労働者の平均賃金の60%の休業補償を行わなければならない。
4) 事業主と雇用関係にある労働者が、情報通信機器を活用して、労働時間の全部または一部について、自宅で業務に従事する在宅勤務を行う場合であっても、当該労働者は労働者災害補償保険の適用労働者となる。
問3 解答・解説
労働者災害補償保険に関する問題です。
1) は、不適切。労災は、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者に適用されるため、アルバイトやパートタイマー、日雇労働者等の短期間労働者にも適用されます。
2) は、適切。個人タクシー事業者や個人貨物運送業者は、同業者が組織する団体を通じて労災への特別加入が可能ですが、通勤災害に関する保険給付は受けられません。
(住居と就業の場所との間の往復の実態が明確でないため。)
3) は、適切。労災の休業補償給付は、労働者が通勤も含めた業務上の負傷・疾病で労働できず、賃金が受けられないときに、休業4日目から支給されますが、業務災害の場合には、休業3日目までは事業主が労働基準法に基づく休業補償(平均賃金の6割)をすることが必要です。なお、通勤災害の場合には、事業主による休業補償の義務はありません。
4) は、適切。サテライトオフィスや自宅等でテレワーク・在宅勤務を行う場合でも、労災の対象となります。このため、在宅勤務中に自宅内で転倒してケガをした場合、労災の給付対象となることがあります。
よって正解は、1
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