問31 2022年5月基礎
問31 問題文
法人税法上の受取配当等の益金不算入に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、法人はいずれも内国法人(普通法人)であるものとする。
1) 製造業を営むX社が発行済株式の100%を保有するA社から受けた完全子法人株式等に係る配当については、その全額が益金不算入となる。
2) 製造業を営むX社が発行済株式の40%を保有するB社から受けた関連法人株式等に係る配当については、その配当の額から当該株式に係る負債利子額を控除した金額が益金不算入となる。
3) 製造業を営むX社が発行済株式の10%を保有するC社から受けた完全子法人株式等、関連法人株式等および非支配目的株式等のいずれにも該当しない株式等に係る配当については、その配当の額の25%に相当する金額が益金不算入となる。
4) 製造業を営むX社が発行済株式の3%を保有するD社から受けた非支配目的株式等に係る配当については、その配当の額の20%に相当する金額が益金不算入となる。
問31 解答・解説
法人税の益金に関する問題です。
1) は、適切。子会社の全株式を保有する、完全子法人株式等におけるグループ法人間での配当受取りは、負債利子控除せずに全額益金不算入とすることができます。
以前は子会社が親会社に配当する際、親会社が子会社の株式取得に要した負債の利子がある場合には、その株式相当部分が益金不算入の対象外(負債利子控除)となり、課税されていました。
2) は、適切。子会社の全株式のうち3分の1超を保有する、関連法人株式等における関連法人間での配当受取りは、配当から負債利子分を控除した額が、益金不算入となります。
3) は、不適切。子会社の全株式のうち5%超3分の1以下を保有する、その他株式等における完全子法人・関連法人・非支配目的のいずれにも該当しない法人間での配当受取りは、受取配当等の50%が益金不算入となります。
4) は、適切。子会社の全株式のうち5%以下を保有する、非支配目的株式等における法人間での配当受取りは、受取配当等の20%が益金不算入となります。
よって正解は、3
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