問2 2022年9月基礎
問2 問題文
全国健康保険協会管掌健康保険の保険給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 傷病手当金は、私傷病の療養のために労務に服することができない健康保険の被保険者に対して、継続した3日間の待期期間の後、休業4日目から支給されるが、有給休暇を取得した日は待期期間とは認められない。
2) 健康保険の被保険者が傷病手当金と出産手当金の支給要件をいずれも満たした場合、傷病手当金が優先して支給され、傷病手当金の額が出産手当金の額よりも少ないときは、その差額が出産手当金として支給される。
3) 傷病手当金の支給期間は、支給開始日後に傷病が一時的に回復して就労したために傷病手当金が支給されない期間がある場合であっても、同一の傷病について支給開始日から1年6カ月が限度となる。
4) 出産手当金の支給を受けている健康保険の被保険者が退職した場合、退職日までに継続して1年以上の被保険者期間があるときは、被保険者として受けることができるはずであった期間、退職後も出産手当金の支給を受けることができる。
問2 解答・解説
健康保険に関する問題です。
1) は、不適切。健康保険の傷病手当金を受けるには、ケガや病気で休んだ日が3日間連続すること(待期)が必要で、4日目以降から手当が支給されますが、待期期間には、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれるため、給与支払いの有無に関わらず、算定されます。
2) は、不適切。出産手当金の支給期間中に傷病手当金も受けられる場合には、出産手当金が優先して支給され、その間傷病手当金は支給されません。ただし、傷病手当金が出産手当金よりも多い場合には、差額が支給されます。
3) は、不適切。健康保険の傷病手当金の支給期間は、同一の病気やケガであれば、支給開始日から通算して1年6ヶ月が限度です。このため、支給期間中に傷病の一時回復により職場復帰して傷病手当金を受け取っていない期間がある場合には、支給開始日から起算して1年6ヶ月を超過しても、繰り越して受給可能です。
※以前は職場復帰期間も含めて1年6ヶ月が上限でしたが、2022年1月からは職場復帰期間は1年6ヶ月に含まれなくなりました。
4) は、適切。傷病手当金や出産手当金の受給中に退職する場合でも、受給資格の喪失日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間がある場合には、受給している傷病手当金や出産手当金を引き続き受給可能です。
よって正解は、4
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