問12 2022年9月基礎

問12 問題文と解答・解説

問12 問題文

X株式会社(以下、「X社」という)は、Y生命保険会社から提案された以下の養老保険への加入を検討している。当該養老保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

保険の種類:5年ごと利差配当付養老保険(特約付加なし)
契約者(=保険料負担者):X社
被保険者 :すべての役員・従業員
満期保険金受取人:X社
死亡保険金受取人:被保険者の遺族
保険期間・保険料払込期間:60歳満了
死亡保険金額   :500万円(1人当たり)
年払保険料(合計):900万円

1) 役員・従業員を一律の保険金額で加入させなくとも、職種・年齢・勤続年数等に応ずる合理的な基準により、普遍的に設けられた格差であると認められるときは、支払保険料の2分の1相当額を福利厚生費として損金の額に算入することができる。

2) 役員・従業員の全部が同族関係者である場合、すべての役員・従業員を被保険者として加入しても、支払保険料の2分の1相当額は、当該被保険者に対する給与等として取り扱われる。

3) 当該養老保険の満期保険金受取人をX社ではなく被保険者として加入した場合、支払保険料の全額が当該被保険者に対する給与等として取り扱われる。

4) 保険期間中に被保険者である従業員が死亡し、死亡保険金が被保険者の遺族に支払われた場合、X社では、それまで資産に計上していた当該契約に係る保険料積立金および配当金積立金を取り崩し、死亡保険金との差額を雑収入として益金の額に算入する。

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問12 解答・解説

法人の生命保険の経理処理に関する問題です。

1) は、適切。ハーフタックスプランは支払保険料の2分の1を資産計上、残りの2分の1は福利厚生費として損金算入可能ですが、普遍的加入(全役員・従業員が加入対象)が原則です。ただし、一定の職種・年齢・勤続年数以上の者だけを対象とするような、合理的な基準で加入対象者や保険金額を定めることも可能です。

2) は、適切。ハーフタックスプランは普遍的加入(全役員・従業員が加入対象)が原則ですが、同族会社で、役員・従業員の大部分が同族関係者である場合には、福利厚生費としては損金算入できず、保険料の2分の1が特定の役員や従業員への給与として扱われ、その役員や従業員の所得税・住民税負担が増す場合があります。(法人にとっては役員給与が損金不算入となる場合も有り)。

3) は、適切。被保険者を全役員・従業員とし、死亡保険金・満期保険金ともに受取人が役員・従業員(またはその遺族)とする養老保険の保険料は、保険料全額が給与となります。
満期保険金受取人=法人、死亡保険金受取人=役員・従業員の遺族の場合は、2分の1を資産計上、残りの2分の1は損金算入します。

4) は、不適切。ハーフタックスプラン(法人が役員・従業員全員を被保険者とし、遺族を死亡保険金受取人、法人を満期保険金受取人とする養老保険)では、死亡保険金は生命保険会社から被保険者の遺族へ直接支払われますが、契約した法人側では、資産計上していた保険料積立金と配当金積立金を取崩し、同額を雑損失として損金に算入する経理処理が必要です。

よって正解は、4

問11      問13

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