問18 2022年9月基礎
問18 問題文
債券のリスク指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 他の条件が同じであれば、債券の表面利率が低いほど、また残存期間が長いほど、デュレーションは長くなる。
2) 残存期間が同じであれば、利付債よりも、割引債のほうがデュレーションは短くなる。
3) デュレーションが同じであれば、コンベクシティが大きい債券のほうが、小さい債券よりも、金利の低下局面において債券価格の上昇率は小さくなる。
4) 修正デュレーションとは、デュレーションの精度不足を補うためのものであり、金利の変化に対するデュレーションの変化の割合で表される。
問18 解答・解説
債券投資に関する問題です。
1) は、適切。デュレーションとは、債券投資における資金の平均回収期間のことです。
利付債の場合、通常毎年利子(クーポン)を受け取れるため、債券が満期になる期間(残存期間)よりも、計算上、投資資金の平均的な回収までの期間は短くなります。
よって、クーポンが高い・残存期間が短い債券ほど、デュレーションは小さく・短くなる=債券の投資資金の回収期間が早くなり、
逆に、クーポンが低い・残存期間が長い債券ほど、デュレーションは大きく・長くなる=債券の投資資金の回収期間が遅くなる、ということです。
2) は、不適切。割引債にはクーポンがないため、割引債の残存期間と割引債のデュレーションは等しくなります。これに対し、利付債の場合、通常毎年利子(クーポン)を受け取れるため、債券が満期になる期間(残存期間)よりも、計算上、投資資金の平均的な回収までの期間は短くなります。このため、残存期間が同じであれば、割引債よりも、利付債のほうがデュレーションは短くなります。
3) は、不適切。コンベクシティは、金利の変化に対する債券価格の変化を推定する指標で、デュレーションが同じであれば、コンベクシティが大きい債券の方が基本的に常に有利な価格変化となります(金利低下局面では債券価格の上昇率が大きくなり、金利上昇局面では債券価格の下落率が小さくなる)。
4) は、不適切。修正デュレーションは、債券投資における資金の平均回収期間であるデュレーションを(1+最終利回り)で割ったもので、一定の利回り変化に基づく債券の価格変化率の大きさを表す指標です。ただし、修正デュレーションによる価格変化率は近似的なものであり、その精度不足を補うものがコンベクシティ(金利の変化に対するデュレーションの変化の割合)です。
よって正解は、1
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