問22 2022年9月基礎

問22 問題文と解答・解説

問22 問題文

ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) ポートフォリオのリスクは、分散投資により消去可能な非市場リスク(アンシステマティック・リスク)と、分散投資によっても消去不可能な市場リスク(システマティック・リスク)に分けられる。

2) 最適ポートフォリオとは、効率的フロンティアとリスク回避的な投資家の無差別曲線の接する点の効率的ポートフォリオで、その投資家の効用を最大化するポートフォリオのことをいう。

3) 効率的フロンティアとは、リスク回避的な投資家が選択する効率的な資産の組合せの集合である。

4) リスク回避的な投資家が、危険資産と安全資産によって構成されるポートフォリオを考える場合、危険資産のみのポートフォリオの組合せは、その投資家のリスクとリターンに関する選好に依存する。

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問22 解答・解説

ポートフォリオ運用に関する問題です。

1) は、適切。ポートフォリオのリスクにはアンシステマティックリスク(非市場リスク)とシステマティックリスク(市場リスク)があります。なお、最適ポートフォリオを組んだとしても、システマティックリスク(市場リスク)をゼロには出来ません。つまり、ほぼ全ての証券に影響を及ぼすような価格変動要因については、分散投資でも消去できないわけです。

2) は、適切。縦軸をリターン、横軸をリスクとしたグラフ上では、各リスクレベルでの最大リターンを表す点が効率的ポートフォリオとなり、この点が集合した曲線を効率的(有効)フロンティアといいます。また、現代ポートフォリオ理論では、すべての投資家はリスク回避者であると仮定しており、同様のグラフ上でリスク回避者である投資家の満足度として等しく感じるリスクとリターンの組み合わせを表す点が集合した曲線を、効用無差別曲線といいます。
このため、効率的フロンティアと効用無差別曲線が接する点が、同じ収益率を上げるポートフォリオの中から最も低リスクとなるように組み合わせた効率的ポートフォリオであり、効率的フロンティア上で投資家の効用を最大にするポートフォリオ(最適ポートフォリオ)であるといえます。


3) は、適切。リスク回避的な投資家は、同じ収益率を上げるポートフォリオの中から、最も低リスクとなるように組み合わせたもの(効率的な資産:効率的ポートフォリオ)を選択します。このため、縦軸をリターン、横軸をリスクとしたグラフ上では、各リスクレベルでの最大リターンを表す点が効率的ポートフォリオとなり、この点が集合した曲線を効率的(有効)フロンティアといいます。


4) は、不適切。リスク回避的な投資家は、同じ収益率を上げるポートフォリオの中から、最も低リスクとなるように組み合わせたもの(効率的な資産:効率的ポートフォリオ)を選択します。このため、危険(リスク)資産と安全資産で構成されるポートフォリオを考える場合、危険(リスク)資産のみのポートフォリオの組合せ(構成比率)は投資家の効用・選考に依存せず、安全(無リスク)資産から危険(リスク)資産の効率的フロンティアの曲線に向かって引かれた直線(資本市場線)が接する点(接点ポートフォリオ)により決定されます。


よって正解は、4

問21      問23

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