問20 2023年1月基礎
問20 問題文
時価総額が100万円のポートフォリオの運用を開始し、第1期末に時価総額が120万円となったため20万円を引き出し、第2期は100万円で運用を行った結果、第2期末に時価総額が80万円となった。この場合、当該ポートフォリオの第2期末までの時間加重収益率(厳密法による年率換算)として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。また、計算結果は表示単位の小数点以下第2位を四捨五入すること。
1) −20.0%
2) −4.0%
3) −2.0%
4) 0.0%
問20 解答・解説
ポートフォリオ運用に関する問題です。
時間加重収益率は、運用機関自身がコントロールできない運用期間中における元本の流出入(掛金の増減や退職金の給付等)の影響を排除し、運用機関の運用能力を評価するための投資収益率の算出方法です。
算出方法はいくつかありますが、最も精度が高いのが厳密法で、計算の考え方は以下の通りです。
まず、複利計算の計算式は、元金×(1+利率÷100)N乗 です(N=投資期間)。
よって、N年後(本問では第2期末)の投資結果は、以下の通りで表せます。
元金×(1+時間加重収益率÷100)N乗=元本×(第1期末総額/当初総額)×(第2期末総額/第1期末総額+第1期資金流入額)×(第3期末総額/第2期末総額+第2期資金流入額)×…
つまり、元本に対してある期間ごとの資金流入額も踏まえた収益率をすべて反映させた結果が、時間加重収益率で複利計算した結果となるわけです。
よって本問の場合
100万円×(1+時間加重収益率÷100)2乗=100万円×(120万円/100万円)×{80万円/(120万円+▲20万円)}
100万円×(1+時間加重収益率÷100)2乗=96万円
(1+時間加重収益率÷100)2乗=0.96
1+時間加重収益率÷100=0.9797…
時間加重収益率=(0.9797…−1)×100
=−2.0204… → −2.0%(小数点以下第2位四捨五入)
よって正解は、3
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