問55 2023年1月応用
問55 問題文
《設例》の〈財務データ等〉に基づいて、次の(1)および(2)に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は百万円単位とすること。また、変動費は売上原価に等しく、固定費は販売費及び一般管理費に等しいものとする。
(1) X社の当期の変動費率が変わらずに売上高が10%少なくなった場合の営業利益はいくらか。
(2) X社の損益分岐点売上高はいくらか。
問55 解答・解説
変動費率・営業利益・損益分岐点売上高に関する問題です。
(1) X社の当期の変動費率が変わらずに売上高が10%少なくなった場合の営業利益
「変動費は売上原価に等しく」とあるため、まずは売上原価を計算します。
売上総利益(粗利)=売上高−売上原価ですので(売上総利益(粗利)は、売上高から売上原価を差し引いたもの)、
X社の売上原価=売上高2,800,000−売上総利益(粗利)770,000=2,030,000
また、「固定費は販売費及び一般管理費に等しい」とありますが、
営業利益=売上高−売上原価−販売費・一般管理費ですので、
X社の販売費・一般管理費=売上総利益770,000−営業利益176,000=594,000
本問では売上高2,800,000のときに変動費2,030,000なのですから、
変動費率(売上高に対する変動費の割合)=2,030,000÷2,800,000×100=72.5% です。
ここで、売上高が10%少なかった場合、売上高=2,800,000×(1−10%)=2,520,000
よって、当期の変動費率が変わらずに売上高が10%少なくなった場合の営業利益は、
営業利益=売上高−売上原価−販売費・一般管理費
=2,520,000−2,520,000×72.5%−594,000
=99,000(百万円)
(2) X社の損益分岐点売上高
次に、損益分岐点売上高とは、売上高−(変動費+固定費)=0円 のときの売上高で、計算式は、損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率です。
また、限界利益とは売上高から変動費を差し引いた利益のことで、売上増加時に利益増加に結び付く割合を示したものが限界利益率です。
限界利益率=限界利益÷売上高=(売上高−変動費)÷売上高
ここで、「変動費は売上原価に等しく、固定費は販売費及び一般管理費に等しい」とあるため、
X社の限界利益率=売上総利益770,000÷売上高2,800,000×100=27.5%
X社の損益分岐点売上高=固定費594,000÷27.5%
=2,160,000(百万円)
以上により正解は、(1)99,000(百万円) (2)2,160,000(百万円)
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