問2 2023年5月基礎
問2 問題文
都道府県および市町村(特別区を含む)が保険者となる国民健康保険の保険料(保険税)と全国健康保険協会が管掌する健康保険の保険料に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 国民健康保険の保険料(保険税)は、基礎賦課額、後期高齢者支援金等賦課額および介護納付金賦課額の合算額であり、都道府県ごとにその算出方法や料率(税率)が定められている。
2) 国民健康保険において、世帯主が被保険者ではない場合であっても、同じ世帯のなかに被保険者がいる場合、市町村(特別区を含む)は原則として当該世帯主から保険料(保険税)を徴収する。
3) 健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において、全国健康保険協会の各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者および当該都道府県の区域内に住所または居所を有する任意継続被保険者を単位として全国健康保険協会が決定する。
4) 産前産後休業を開始した健康保険の被保険者を使用している事業所の事業主が、保険者等に申し出たときは、その産前産後休業を開始した月から産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、事業主負担分と被保険者負担分の健康保険の保険料が免除される。
問2 解答・解説
健康保険に関する問題です。
1) は、不適切。市町村(特別区を含む)の国民健康保険の保険料(税)は、所得に応じた所得割や加入者数に応じた均等割に加えて、保有資産に応じた資産割や加入する全世帯が平等に負担する平等割により計算され、基礎賦課額と後期高齢者支援金・介護納付金の合計額となりますが、算出方法や保険料率は市町村(特別区を含む)により異なります。
※国民健康保険は2018年4月から都道府県単位の運営に変わっており、都道府県が市町村ごとの標準保険料率を算定し、市町村が標準保険料率等を参考に保険料率を決定する仕組みとなっています。
2) は、適切。国民健康保険料の納付義務者は、住民票上の世帯主とされるため、勤務先の健康保険や後期高齢者医療制度に加入しているといった、世帯主が国民健康保険に加入していない場合でも、世帯内に国民健康保険の被保険者がいれば世帯主が納付義務者となります(擬制世帯主)。
3) は、適切。健康保険の保険料は医療・保健給付財源である一般保険料と高額療養費の共同負担等の財源である調整保険料で構成されており、一般保険料率は、1,000分の30〜1,000分の130の範囲内で、協会けんぽでは各都道府県の被保険者・任意継続被保険者単位で決定します。
4) は、適切。産前産後休業・育児休業中の健康保険・厚生年金の保険料は、事業主・被保険者とも負担を免除してもらえます(介護保険も同様)。なお、原則として免除対象期間は休業開始月から終了日の翌日が属する月の前月までのため、月末まで休業するとその月分が免除されますが、月末前で休業終了すると前月分までしか免除されません)。
ただし、育児休業については2022年10月から、同月内で14日以上休業していれば、月末前で休業終了しても免除対象となっています。
よって正解は、1
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