問9 2023年5月基礎

問9 問題文と解答・解説

問9 問題文

保険募集人の募集行為に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 銀行等が保険募集人として保険募集を行う場合、融資先募集規制により、当該銀行等の事業性資金の融資先に対し、生命保険の募集をいっさいすることはできない。

2) 投資性の高い保険(特定保険契約)の募集には、金融商品取引法の販売・勧誘ルールが準用され、「適合性の原則」「契約締結前・契約締結時交付書面の交付」等が義務付けられている。

3) 乗合代理店は、比較可能な同種の保険商品のなかから顧客の意向に沿った保険商品を選別して提案をしようとする場合、乗合代理店が取り扱う保険商品のうち顧客の意向に沿った比較可能な同種の保険商品の概要や当該提案の理由を説明しなければならない。

4) 金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」では、高齢者に対する保険募集について、「親族等の同席」「複数の保険募集人による保険募集」「高齢者本人の意向に沿った商品内容等であることの確認」等の取組みを実行するよう求めている。

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問9 解答・解説

保険募集人が遵守すべき各種法令に関する問題です。

1) は、不適切。銀行等が募集人として、融資先と保険契約を締結することは可能ですが、締結可能な保険は、一時払終身保険・一時払養老保険・積立傷害保険・積立火災保険等、及び事業関連保険に限定されています(融資先募集規制)。

2) は、適切。市場リスクのある変額年金保険等の特定保険契約を販売・勧誘する際は、顧客の知識・経験・財産状況および契約目的を把握し、適正な販売・勧誘を行う(「適合性の原則」)ことが必要です。
また、特定保険契約については、「契約概要」と「注意喚起情報」に分類し、契約締結前・契約締結時交付書面を作成し、顧客に交付することも必要です。
変額保険は運用成績で保険金が変動するリスク商品のため、上記のように金融商品取引法の規制が準用されています。

3) は、適切。複数の保険会社の商品を取り扱う乗合保険代理店は、取扱商品のうち顧客の意向に沿った比較可能な商品の一覧の提示を行うことと、その中から特定の商品の提示・推奨を行う場合にはその理由の説明を行うことが必要です(特定の商品の提示や推奨自体は可能です)。

4) は、適切。金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」において、高齢者に対する保険募集は、親族等の同席・複数の保険募集人による保険募集・高齢者の意向に沿った商品内容等であるかの確認等の取組みの実行が求められています。

よって正解は、1

問8      問10

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