問10 2023年5月基礎
問10 問題文
保険契約者保護機構に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 国内で事業を行うJA共済等の各種共済、少額短期保険業者は、募集する共済等の種類に応じて生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構に加入しなければならない。
2) 生命保険契約者保護機構による補償の対象となる生命保険契約のうち、年金原資が保証されている変額個人年金保険については、高予定利率契約を除き、生命保険会社破綻時の年金原資保証額の90%まで補償される。
3) 損害保険契約者保護機構による補償の対象となる損害保険契約のうち、任意加入の自動車保険については、損害保険会社破綻後3カ月以内に保険事故が発生した場合、支払われるべき保険金の全額が補償される。
4) 損害保険契約者保護機構による補償の対象となる損害保険契約のうち、傷害保険や所得補償保険は、高予定利率契約を除き、損害保険会社破綻時の責任準備金等の80%まで補償される。
問10 解答・解説
保険契約者保護に関する問題です。
1) は、不適切。全労済や県民共済・JA共済等の共済や少額短期保険業者は、保険契約者保護機構の対象外です。
2) は、不適切。生命保険会社が破綻した場合、補償対象となる生命保険契約は、生命保険契約者保護制度により、責任準備金の90%まで補償されます(高予定利率契約等を除く)。
※責任準備金:保険会社が将来の保険金や給付金を支払うために積み立てているお金。
このため、保険金や年金等の90%が補償されるわけではなく、変額個人年金保険の年金原資保証額等についても、その90%が補償されるわけではありません。
3) は、適切。個人・小規模法人・マンション管理組合等が契約した自動車保険や火災保険の場合、保険会社の破綻から3ヶ月以内に発生した保険事故であれば、損害保険契約者保護制度により保険金全額が補償されます(自動車保険については法人も全額補償)。
4) は、不適切。損害保険会社が破綻した場合、補償対象となる傷害保険や所得補償保険は、損害保険契約者保護制度により、責任準備金の90%まで補償されます(高予定利率契約等を除く)。
ただし、短期傷害保険(保険期間1年以内)や海外旅行傷害保険は、保険会社の破綻から3ヶ月以内に発生した保険事故であれば、損害保険契約者保護制度により保険金全額が補償され、3ヶ月経過後は80%まで補償されます。
よって正解は、3
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