問24 2023年5月基礎
問24 問題文
金融商品取引法に規定されるインサイダー取引規制に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) 上場会社等に係る業務等に関する重要事実が「適時開示情報閲覧サービス」に掲載されると即時に公開措置が完了されるため、当該重要事実に基づく取引は、インサイダー取引規制の対象とならない。
(b) インサイダー取引規制の対象となる行為は、上場株式等の売買その他有償の譲渡もしくは譲受けなどであり、無償で行われる贈与や相続による上場株式の取得はインサイダー取引規制の対象とならない。
(c) 上場会社の従業員が、ストックオプションとして付与された新株予約権を行使して当該上場会社の株式を取得することや、その取得後に当該株式を売却することは、原則として、インサイダー取引規制の対象とならない。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問24 解答・解説
金融商品取引法に関する問題です。
(a) は、適切。インサイダー取引(内部者取引)とは、上場会社の関係者や、その会社の重要事実を知った者によって、その情報が公表される前に行われる株式取引のことで、金融商品取引法の規定で禁止されています(5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金)。
適時開示情報閲覧サービス(TDnet)には、上場会社に開示義務のある決算公告等の法定開示以外にも、投資判断材料として重要な会社情報が適時・適切に提供されており、掲載と同時にインサイダー取引規制上の公開扱いとなるため、掲載情報に基づく取引は規制対象外となります。
(b) は、適切。インサイダー取引規制の対象は、上場株式等の売買やその他有償の譲渡・譲受けなど(現物出資・代物弁済含む)であり、無償の贈与や相続は、インサイダー取引規制の対象外です。
(c) は、不適切。上場会社に勤務している場合、ストックオプションとして付与された新株予約権を行使して、その会社の株式を取得することは、原則としてインサイダー取引規制の適用除外とされていますが、取得後にその株式を売却することは、インサイダー取引規制の対象です。
よって正解は、2
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