問33 2023年5月基礎

問33 問題文と解答・解説

問33 問題文

キャッシュフロー計算書の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 保有していた固定資産を売却した場合、投資活動によるキャッシュフローの区分には、売却損益の金額が記載される。

2) 間接法による営業活動によるキャッシュフローは、税引前当期純利益の金額に、キャッシュの変動を伴わない減価償却費や売上債権等の運転資金項目等を加算・減算して算出する。

3) 財務活動によるキャッシュフローの区分に記載される借入れおよび株式・社債の発行による資金の調達などの表示は、原則として総額による表示とされる。

4) 企業が金融機関と締結している当座借越限度枠を、現金および現金同等物と同様に利用している場合、当座借越は負の現金同等物として取り扱う。

ページトップへ戻る

問33 解答・解説

キャッシュフロー計算書に関する問題です。

1) は、不適切。投資CFは、固定資産や株・債券などの取得・売却時の収入と支出を表しますが、損益計算書(P/L)上の売却損益は売却で得たキャッシュ(収入額)とは異なるため、投資CFには売却収入額が記載され、売却損益額は営業CF上で収益項目はマイナス、費用項目はプラスとして調整記載されます。

2) は、適切。損益計算書(P/L)上にはキャッシュの変動を伴わない減価償却費が含まれる一方、売上債権等の運転資金項目(運転資本の増減額)は含まれないため、P/L上では利益が出ていても現金が足りないという状況が発生します。これに対し、キャッシュ・フロー計算書は、現金や現金同等物(キャッシュ)を営業・投資・財務の3つに分けて、一会計期間における企業の資金の増減(収入と支出)と残高を示したものであり、営業活動によるキャッシュフローは、本業による収入と支出を表す際に、減価償却費や運転資本の増減額を加算・減算することで、税引前当期純利益をキャッシュベースの金額に調整したものです。
間接法による営業CF=税引き前当期純利益+減価償却費+運転資本の増減額−法人税等の支払額

3) は、適切。投資活動によるキャッシュフローと財務活動によるキャッシュフローには、主要な取引ごとに原則として総額表示することが必要です。ただし、短期の借入金等の場合は純額(差額)表示が可能です。

4) は、適切。当座借越契約に基づいて、現金や現金同等物と同様に当座借越限度枠を利用している場合には、「負の現金同等物」として現金及び現金同等物からマイナスします。
当座借越契約があると、仕入がかさんで当座預金が一時的にマイナスになった場合でも、限度枠までは当座預金から決済可能となります。この際、実質的に資金調達の意図で短期借入として利用している場合は財務活動に該当しますが、日常の資金管理活動の一環として利用していれば単に現金が減少しているとして取り扱うわけです。

よって正解は、1

問32      問34

  ●無料アプリ版公開中。
  ●学科も実技も完全無料!

  

  ●広告無しの有料版。
  ●広告無しで集中学習!

  

ページトップへ戻る

関連・類似の過去問

この問題と似ている問題を検索してみよう!「検索」ボタンをクリック!

Yahoo! JAPAN

  • このサイト内を検索
ページトップへ戻る

FP対策講座

<FP対策通信講座>

●LECのFP講座(キーワード検索欄で「1級」と検索) ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら

●1級FP技能士(学科試験対策)のWEB講座 ⇒ 1級FP技能士資格対策講座(資格対策ドットコム)

●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座

●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】

ページトップへ戻る

Sponsored Link

実施サービス

Sponsored Link

メインメニュー

Sponsored Link

サイト内検索

Sponsored Link

Copyright(C) 1級FP過去問解説 All Rights Reserved.