問42 2023年5月基礎
問42 問題文
贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 死因贈与は、民法における遺贈に関する規定が準用され、贈与者の一方的な意思表示により成立し、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
2) 定期贈与は、贈与者または受贈者の死亡により、その効力を失う。
3) 負担付贈与とは、贈与契約締結の際に受贈者に一定の負担を課す贈与であり、受贈者の負担によって利益を受ける者は、贈与者以外の第三者や不特定多数の者とすることができる。
4) 負担付贈与により土地の贈与を受けた者は、贈与税額の計算上、原則として、当該土地の通常の取引価額に相当する金額から負担額を控除した金額を贈与により取得したものとされる。
問42 解答・解説
贈与に関する問題です。
1) は、不適切。死因贈与契約は、遺贈に関する規定が準用されますが、お互いの合意により契約締結しますので、受贈者の承諾がないと、贈与者の意思だけで締結することは出来ません。
ただし、死因贈与契約の撤回(取消)は、贈与者の意思だけで行うことが出来ます。
2) は、適切。定期贈与契約は、口頭でも書面でも、特約がない限り、贈与者・受贈者のいずれか一方が死亡した場合に効力は消滅します(定期贈与契約=定期の給付を目的とする贈与)。
3) は、適切。負担付贈与契約は、贈与契約締結の際に受贈者に一定の負担を課す贈与ですが、その受贈者の負担から利益を受ける者は贈与者に限られません。
4) は、適切。個人から負担付贈与を受けた場合、贈与財産から負担額を控除した額に課税されますが、贈与財産が不動産である場合には、贈与時の通常の取引価額から負担額を控除した額に課税されます。
よって正解は、1
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