問39 2023年9月基礎
問39 問題文
固定資産税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 固定資産税の課税対象となるべき課税客体は、賦課期日において、市町村等に所在する土地、家屋および一定の事業用償却資産である。
2) 私道が公共の用に供する道路である場合、原則として、当該私道の土地は固定資産税が課されない。
3) 土地および家屋の固定資産税の課税標準は、地目の変換、家屋の改築または損壊等の特別の事情があり、基準年度の価格によることが不適当と市町村長が認める場合、基準年度の価格によらず、その土地等に類似する土地等の基準年度の価格に比準する価格とされる。
4) 居住用超高層建築物(高さ60m超、複数の階に住戸があるタワーマンション)の固定資産税額は、区分所有者ごとに居住用および居住用以外の専有部分の床面積の合計を階層別専有床面積補正率により補正して、全体に係る固定資産税額が各区分所有者に按分される。
問39 解答・解説
固定資産税に関する問題です。
1) は、適切。固定資産税の課税対象は、どの市町村にも広く存在する固定資産である土地、家屋および一定の事業用償却資産(工場設備機や械装置等)です。
2) は、適切。私道が公共の用に供する道路である場合、原則として、固定資産税の課税対象外です。なお、私道を公共用道路として認めてもらうには、市町村(特別区含む)への申告が必要です。
3) は、適切。固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税を算出する基礎となるもので、3年ごとに見直され市町村が決定しますが、地目の変換(変更)、家屋の改築または損壊等の特別の事情があって、基準年度の価格では不適当な場合には、基準年度でなくても類似する土地等に比準する価格に評価替えされることがあります。
4) は、不適切。高さ60m超の超高層分譲マンションでは、各区分所有者の専有部分の床面積と階層により、固定資産税が異なりますが、居住用以外の専有部分を含む場合には、居住用部分にのみ階層別専有床面積補正率により補正されます。
以前は専有面積が同じであれば、どの階層でも固定資産税は同額でしたが、いわゆるタワーマンションでは高層階と低層階の取引価格の乖離が著しいため、固定資産税についても取引状況の変化が反映されるようになりました。
よって正解は、4
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