問56 2023年9月応用
問56 問題文
《設例》の〈投資信託Y・投資信託Zの実績収益率・標準偏差・相関係数〉に基づいて、次の(1)および(2)に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。
(1)投資信託Yと投資信託Zの共分散はいくらか。
(2)投資信託Yと投資信託Zを6:4の割合で組み入れたポートフォリオの標準偏差はいくらか。
問56 解答・解説
ポートフォリオの相関係数とリスク(標準偏差)に関する問題です。
2つの資産間の共分散は、2つの資産の相関係数に、それぞれの資産の標準偏差の積を乗じて算出します。
共分散=相関係数×(標準偏差A×標準偏差B)
従って本問の場合、
共分散=相関係数0.70×(標準偏差12.50%×標準偏差15.00%)
=131.25
よって(1)の正解は、131.25
次に標準偏差ですが、標準偏差=「分散」の平方根 です。よってまずは分散を求めます。
分散=(各資産の投資割合の2乗×各資産の標準偏差の2乗)の総和+2×各資産の投資割合の積×各資産の標準偏差の積×相関係数
=(各資産の投資割合の2乗×各資産の標準偏差の2乗)の総和+2×各資産の投資割合の積×共分散
相関係数=共分散/(標準偏差A×標準偏差B)であり、上記の最初の式に当てはめると、「各資産の標準偏差の積」と「(標準偏差A×標準偏差B)」が約分できますので、式の後半部分は、「2×各資産の投資割合の積×共分散」とすることが可能なわけです。
分散=0.6^2×12.50^2+0.4^2×15.00^2+2×0.6×0.4×131.25
=56.25+36.00+63.00=155.25
分散155.25の平方根=12.459→12.46%(小数点以下第3位四捨五入)
以上により正解は、(1)131.25 (2)12.46(%)
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