問24 2024年1月基礎

問24 問題文と解答・解説

問24 問題文

金融商品取引に係るセーフティネットに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされている要件等はすべて満たしているものとする。

1) 証券会社に預け入れた信用取引に係る委託保証金および委託保証金の代用有価証券は、投資者保護基金の補償対象となる。

2) 銀行で購入した投資信託は、投資者保護基金の補償対象となる。

3) 農業協同組合(JA)に預け入れた当座貯金や無利息普通貯金などの決済用貯金は、その預入金額の多寡にかかわらず、全額が農水産業協同組合貯金保険制度の保護の対象となる。

4) 預金保険制度で保護される預金等の額の算定にあたり、金融機関の破綻後に複数の預金口座を有する預金者が死亡した場合、当該預金者の相続人の預金等としてではなく、死亡した預金者の預金等として名寄せされる。

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問24 解答・解説

預貯金の保護に関する問題です。

1) は、適切。株式の信用取引の委託保証金や代用有価証券は、証券会社における分別管理の対象で、投資者保護基金の補償対象です。

2) は、不適切。銀行は投資者保護基金に加入していないため、銀行で購入した投資信託は、投資者保護基金の保護対象ではありません
ただし投資信託の場合、銀行・生保・証券会社といった販売会社に関わらず、受託会社(信託銀行)でファンド毎に信託財産を分別管理しているため、委託会社、販売会社、受託会社の信用リスク(経営破綻等)の影響を受けない制度となっています。

3) は、適切。JAバンク(農業協同組合)の貯金は、農水産業協同組合貯金保険制度により保護され、預金保険制度と同様に、無利息・要求払い・決済サービスの提供の3条件を満たす決済用貯金は、預け入れた全額が保護の対象です。

4) は、適切。金融機関の破綻前に被相続人の死亡により相続が開始した場合、相続分が確定しているときは、被相続人の預金は、相続人の預金として相続分に応じて分割の上、各相続人の他の預金と合算されます。これに対し、金融機関の破綻後に被相続人の死亡により相続が開始した場合、被相続人の預金等として名寄せされます。
つまり、銀行が破綻する前に親が死亡したら、親の預金は子供たちそれぞれの名義として預金保険で保護されますが、銀行が破綻した後に親が死亡すると、親の預金は親名義のままで保護されるということですね。

よって正解は、2

問23      問25

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