問27 2024年1月基礎
問27 問題文
所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と一時所得の金額がある場合、最初に一時所得の金額から控除する。
2) 総合課税の対象となる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と一時所得の金額がある場合、最初に一時所得の金額から控除する。
3) 一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と総合課税の対象となる譲渡所得の金額がある場合、最初に譲渡所得の金額から控除する。
4) 山林所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と退職所得の金額がある場合、最初に退職所得の金額から控除する。
問27 解答・解説
所得税の損益通算に関する問題です。
1) は、不適切。不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、損益通算には計算する順番のルールがあります。
まず、総所得金額の対象となる所得は、経常グループ(利子・配当・不動産・事業・給与・雑)と、臨時グループ(譲渡・一時)に分類されます。
次に、経常・臨時の各グループ内で損益通算し、控除しきれない損失は各グループ同士で控除し、その後は山林⇒退職の順に控除していきます。
(山林所得の損失は、経常⇒臨時⇒退職の順番に控除)
つまり本問の場合、不動産所得の損失は、まず給与所得から控除し、控除しきれない場合に一時所得から控除することになります。
2) は、適切。不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、損益通算には計算する順番のルールがあります。
まず、総所得金額の対象となる所得は、経常グループ(利子・配当・不動産・事業・給与・雑)と、臨時グループ(譲渡・一時)に分類されます。
次に、経常・臨時の各グループ内で損益通算し、控除しきれない損失は各グループ同士で控除し、その後は山林⇒退職の順に控除していきます。
(山林所得の損失は、経常⇒臨時⇒退職の順番に控除)
つまり本問の場合、譲渡所得の損失は、まず一時所得から控除し、控除しきれない場合に事業所得から控除することになります。
3) は、不適切。損益通算できない所得(雑所得や一時所得)の損失は、ゼロとして所得がなかったものとして扱われます。
4) は、不適切。不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、損益通算には計算する順番のルールがあります。
まず、総所得金額の対象となる所得は、経常グループ(利子・配当・不動産・事業・給与・雑)と、臨時グループ(譲渡・一時)に分類されます。
次に、経常・臨時の各グループ内で損益通算し、控除しきれない損失は各グループ同士で控除し、その後は山林⇒退職の順に控除していきます。
(山林所得の損失は、経常⇒臨時⇒退職の順番に控除)
つまり本問の場合、山林所得の損失は、まず給与所得から控除し、控除しきれない場合に退職所得から控除することになります。
よって正解は、2
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