問16 2024年5月基礎
問16 問題文
日本銀行が公表する各種統計に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 全国企業短期経済観測調査(短観)の調査項目のうち、判断項目、年度計画、物価見通しは、毎年3月、6月、9月、12月に調査が行われるが、新卒者採用状況は毎年6月、12月のみ調査が行われる。
2) 全国企業短期経済観測調査(短観)の判断項目は、「最近」と「先行き」の2時点に関し、回答企業の判断に最も近いものを3つの選択肢のなかから選択する形式で調査が行われ、季節変動がある場合は季節変動要因を除いた実勢ベースで回答するものとされている。
3) マネーストック統計とは、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体(=金融機関・中央政府以外の経済主体)が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、最も容易に決済手段として用いることができる現金通貨と預金通貨から構成される「M1」が景気動向指数の先行系列に採用されている。
4) 企業物価指数は、基本分類指数である「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」と参考指数で構成され、毎月公表される。
問16 解答・解説
経済指標に関する問題です。
1) は、適切。日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、日銀が年4回(3〜12月まで3ヶ月ごと)、約1万社を対象に実施する、短期の業況についてのアンケート調査で、企業の業況や資金繰り等の経営環境の現状・将来の良し悪しを選択する判断項目や、売上高や設備投資額等の定量的な計数項目である年度計画、販売価格や物価全般の見通しである物価見通し、前後3年間の新卒採用者数実績である新卒者採用状況を調査しています。ただし、新卒者採用状況だけは、毎年6、12月の2回のみ調査されます。
2) は、適切。日銀短観(全国企業短期経済観測調査)で調査される判断項目は、「最近」と「先行き」の 2時点に関して3つの選択肢から選択(例:業況…「1.良い」、「2.さほど良くない」、「3.悪い」)してもらいますが、季節変動がある場合は季節変動要因を除いた実勢ベースで回答することとされています。
3) は、不適切。日銀が公表するマネーストック統計とは、一般法人、個人、地方公共団体等が保有する通貨の残高を集計したもので(金融機関や中央政府が保有する預金等は対象外)、現金通貨と全預金取扱機関の預金を合計した「M1」、現金通貨とゆうちょ銀行を除いた国内銀行等の預金を合計した「M2」、M1に定期預金や譲渡性預金等も追加した「M3」等の指標が公表されており、「M2」は景気の動きから先行して動く、先行指数です(その他の指標は景気動向指数には採用されていません)。
4) は、適切。企業物価指数は、企業間で取引される商品の取引価格の変動を示すもので、国内企業物価指数、輸出物価指数、輸入物価指数から構成され、日銀が毎月発表します。
よって正解は、3
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