問19 2024年5月基礎
問19 問題文
固定利付債券の利回り(単利)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。なお、いずれもパー発行されたものとする。
(a) アンダーパーの債券は、最終利回りが直接利回りよりも高くなる。
(b) パーの債券は、最終利回り、直接利回りおよび表面利率が等しくなる。
(c) オーバーパーの債券は、最終利回りが表面利率よりも高くなる。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問19 解答・解説
債券の利回りに関する問題です。
(a) は、適切。アンダーパー発行の債券は、額面よりも低い金額で売り出される債券ですので、発行時に購入し、額面金額で償還されると、償還差益が発生します。ここで、直接利回りとは、債券の購入価格に対する1年間に受取る利息の割合のことで、償還差益を考慮しません。これに対し、最終利回りとは、既発債を償還期限まで保有していた場合の利回りです。
従って、アンダーパーの債券では、償還差益が発生する最終利回りのほうが、直接利回りよりも高くなります。
(b) は、適切。パーの債券とは、価格が額面に等しい債券であり、既発債を償還期限まで保有していた場合の利回りである最終利回りは、額面金額に対する利率である表面利率と等しくなります。
(c) は、不適切。オーバーパー発行の債券とは、額面よりも高い価格で発行され、満期時に額面で償還される債券ですので、発行時に購入してから償還まで保有すると、償還差損が発生します。
従って、オーバーパーの債券では、償還差損が発生する最終利回りのほうが、額面金額に対する利率である表面利率よりも低くなります。
よって正解は、2
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