問23 2010年1月基礎
問23 問題文
証券Aと証券Bにそれぞれ2:3の割合で投資する場合のポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)の組合せとして,最も適切なものは次のうちどれか。
経済状況
生起確率 証券Aの収益率 証券Bの収益率
好況 40% 10% 0%
普通 40%
0% 2.5%
不況 20% −5%
5%
1) 期待収益率 1.2% リスク(標準偏差)0.66%
2) 期待収益率 1.2%
リスク(標準偏差)1.88%
3) 期待収益率 2.4% リスク(標準偏差)1.32%
4) 期待収益率
2.4%
リスク(標準偏差)2.64%
問23 解答・解説
ポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)に関する問題です。
期待収益率=生起確率×収益率
ですが、
ポートフォリオの期待収益率=(各シナリオの生起確率×各シナリオの収益率※)の総和
となります。
※各シナリオの収益率=(収益率×投資比率)の総和
つまり、問題文の例でいくと、好況・普通・不況のときのそれぞれの期待収益率を算出し、
その合計がポートフォリオの期待収益率となるわけです。
まず各シナリオの収益率は、
好況時の収益率=10×2/5+0×3/5=4%
普通時の収益率=0×2/5+2.5×3/5=1.5%
不況時の収益率=−5×2/5+5×3/5=1%
よって、各シナリオの期待収益率は
好況時の期待収益率=0.4×4=1.6%
普通時の期待収益率=0.4×1.5=0.6%
不況時の期待収益率=0.2×1.0=0.2%
よってポートフォリオの期待収益率=1.6+0.6+0.2=2.4%
次に標準偏差ですが、標準偏差=「分散」の平方根
です。よってまずは分散を求めます。
分散=[生起確率×{(各シナリオの収益率−ポートフォリオの期待収益率)の2乗}]の総和
で表せます。
分散=0.4×(4−2.4)^2+0.4×(1.5−2.4)^2+0.2×(1−2.4)^2
=1.024+0.324+0.392=1.74
分散1.74の平方根=1.319090≒1.32%
よって、正解は3)。
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