問31 2010年1月基礎

問31 問題文と解答・解説

問31 問題文

X社,Y社(X社の関連会社)およびX社の役員Aさんの間の資産の売買に係る法人税等の取扱いに関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。

1) X社の所有している帳簿価額10,000千円(時価100,000千円)の土地をY社へ50,000千円で譲渡した場合,X社では50,000千円が寄附金とされ,Y社では50,000千円が受贈益とされる。

2) X社の所有している帳簿価額10,000千円(時価100,000千円)の土地をX社の役員Aさんへ50,000千円で譲渡した場合,X社では50,000千円が寄附金とされ,Aさん側では50,000千円の給与収入があったものとされる。

3) Y社の所有している帳簿価額10,000千円(時価50,000千円)の土地をX社へ100,000千円で譲渡した場合,X社の土地の取得価額は時価の50,000千円とされ,支出した100,000千円との差額50,000千円はY社への寄附金とされる。

4) X社の役員Aさんが所有する購入価額10,000千円の高級外車(時価1,000千円)をX社へ8,000千円で譲渡した場合,X社では7,000千円が役員Aさんに対する役員給与として損金不算入となる。

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問31 解答・解説


グループ企業間および企業と役員間における資産売買に関する問題です。

1) は適切。時価100,000千円の土地を50,000千円で譲渡したので、Y社は50,000千円得しています。この場合、X社では50,000千円が寄附金とされ,Y社では50,000千円が受贈益とされることになります。

2) は、時価100,000千円の土地を50,000千円で譲渡したので、Aさんは50,000千円得しています。この場合、]社では50,000千円が役員給与とされ、Aさんは50,000千円の給与収入があったものとされます。よって不適切。

3) は適切。時価50,000千円の土地を100,000千円で譲渡した場合、Y社は50,000千円得しています。この場合、X社の土地の取得価額は時価の50,000千円とされ、支出した100,000千円との差額50,000千円はY社への寄付金とされます。

4) は適切。時価1,000千円の高級外車を8,000千円で譲渡したので、Aさんは7,000千円得しています。この場合、X社では7,000千円がAさんへの役員給与とされ,損金不算入となります。

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