問38 2010年1月基礎
問38 問題文
「建物の区分所有等に関する法律」(以下,「区分所有法」という)に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1)
共用部分の変更(その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く)は,規約に別段の定めがない場合,区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議を要する。
2)
建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失したときは,規約に別段の定めまたは集会の決議がない限り,各区分所有者は,原則として滅失した共用部分の復旧工事を行うことができる。
3)
専有部分の占有者(賃借人等)は,建物またはその敷地もしくは付属施設の使用方法につき,区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
4)
区分所有法に規定する建替え決議がなされた場合,決議に反対した区分所有者は,決議に賛成した区分所有者に対して建物およびその敷地に関する権利を時価で買い取ることを請求することができる。
問38 解答・解説
建物の区分所有に関する問題です。
1)
は、適切。共用部分の変更は、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要となります。
2)
は、適切。建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合、各区分所有者は,原則として滅失した共用部分の復旧工事を行うことができます。
3)
は、適切。分譲マンションの一室を賃貸で入居している人でも、建物や敷地・付属施設の使用方法については、区分所有者同様、規約や集会の決議に基づいた義務を負います。「俺のマンションじゃねーから、ごみ出しルールなんて知らん!」なんて言えないのです。
4)
は、不適切。建替え決議がなされた場合,決議に「賛成」した区分所有者は,決議に「反対」した区分所有者に対して、建物およびその敷地に関する権利を時価で「売却する」ことを請求することができます。
反対した人が買取を請求できるわけではなく、賛成した人が反対した人に売却を請求できる
わけです。
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