問53 2019年1月応用

問53 問題文と解答・解説

問53 問題文

仮に、Aさんが現時点(平成31年1月27日)で死亡し、妻Bさんが遺族基礎年金および遺族厚生年金の受給権を取得した場合、Aさんの死亡時における妻Bさんに係る遺族給付について、次の(1)および(2)に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉は円単位とすること。また、年金額の端数処理は、円未満を四捨五入すること。
なお、計算にあたっては、下記の〈条件〉に基づき、年金額は、平成30年度価額に基づいて計算するものとする。

(1)遺族基礎年金の年金額はいくらか。
(2)遺族厚生年金の年金額(本来水準による価額)はいくらか。

〈条件〉
(1) 厚生年金保険の被保険者期間
・総報酬制導入前の被保険者期間:144月
・総報酬制導入後の被保険者期間:105月
(注)要件を満たしている場合、300月のみなし計算を適用すること。

(2) 平均標準報酬月額・平均標準報酬額(平成30年度再評価率による額)
・総報酬制導入前の平均標準報酬月額:280,000円
・総報酬制導入後の平均標準報酬額 :393,000円

(3) 乗率
・総報酬制導入前の乗率:1,000分の7.125
・総報酬制導入後の乗率:1,000分の5.481

(4) 中高齢寡婦加算額
584,500円(要件を満たしている場合のみ加算すること)

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問53 解答・解説

遺族基礎年金・遺族厚生年金の支給額に関する問題です。

遺族基礎年金は、子供や子供のいる配偶者が支給対象で、子どもの人数に応じて、支給額が増加します。
子供の数 : 支給金額(年間・平成30年度額)
子供1人 : 779,300円+224,300円×1=1,003,600円
子供2人 : 779,300円+224,300円×2=1,227,900円
子供3人 : 779,300円+224,300円×2+74,800円=1,302,700円
子供4人以上 : 1人増えるごとに74,800円追加
※支給期間は子供が18歳になるまで(18歳到達年度末まで可)。
779,300円は満額の老齢基礎年金額と一緒で、子供2人までは1人当たり224,300円が増額され、3人目以降は1人当たり74,800円が増額されるわけですね。
Aさんが現時点で死亡した場合、長男Cさんは既に20歳のため子の加算の対象外ですので、16歳の二男Dさん分だけが加算されます。
よって遺族基礎年金は、779,300円+224,300円×1=1,003,600円

次に、遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が死亡した場合(短期要件)以外にも、老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合にも、遺族に支給(長期要件)されます。
平成29年8月1日以降、老齢年金の受給資格期間が25年から10年に短縮されましたが、遺族年金の長期要件としての受給資格期間は、以前と変わらず25年のままとなっています。
支給対象は、死亡した者によって生計を維持されていた配偶者および子、父母、孫、祖父母(←支給順位順)です(最高順位の者以外には受給権無し)。
支給額は死亡した人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3で、被保険者期間が300月未満の場合は300月とみなして計算する最低保障がつきますが、長期要件に該当する場合には、最低保障がなく、実際の被保険者期間で計算します。
本問では、Aさんは現在厚生年金の被保険者ではありませんが、厚生年金に20年9ヶ月(144月+105月=249月)加入し、国民年金には平成24年1月から7年1ヶ月加入しているため、合計で老齢厚生年金の受給資格期間25年以上を満たしており、長期要件に該当します。

遺族厚生年金額=(I+II)×3/4
       =385,090.0…
       →385,090 円(円未満四捨五入)
※I:280,000円×7.125/1,000×144月=287,280円
※II :393,000円×5.481/1,000×105月=226,173.465円

なお、夫死亡時に40歳以上で子のいない妻や、子があってもその子が遺族基礎年金における加算対象外となったときに40歳以上の妻には、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加算されます。
49歳の妻Bさんには、遺族基礎年金の支給対象となる子である二男Dさんがいるため、現時点では中高齢寡婦加算の対象外です。

以上により正解は、(1)1,003,600(円) (2)385,090(円)

問52          第2問

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