問7 2020年1月基礎
問7 問題文
X社の当期の売上高(年商)が3億6,000万円である場合、下記の〈X社の各回転期間〉から算出される所要運転資金(経常運転資金)の金額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、各回転期間は平均月商に基づき算出されているものとする。
〈X社の各回転期間〉
・売上債権回転期間 : 1.8カ月
・棚卸資産回転期間 : 1.2カ月
・買入債務回転期間 : 1.0カ月
1) 1,200万円
2) 4,800万円
3) 6,000万円
4) 9,000万円
問7 解答・解説
企業の資金調達に関する問題です。
所要運転資金とは常時必要な運転資金の目安で、銀行融資の審査で用いられます。その会社がどれくらいの運転資金を必要とする事業構造なのかを算出し、所要運転資金の水準を確認するわけです。所要運転資金の計算式は以下の通り。
所要運転資金=(売掛債権回転期間+在庫回転期間−買掛債務回転期間)×平均月商
※売掛債権回転期間:売上発生から代金回収までの期間。
売掛債権回転期間=売上債権÷平均月商
※在庫(商品)回転期間:原材料・製品・商品の仕入れから販売までの期間。
在庫(商品)回転期間=棚卸資産÷平均月商
※買掛債務回転期間:原材料や商品の仕入れからその代金を支払うまでの期間。
買掛債務回転期間=支払債務÷平均月商
従って本問の場合、
所要運転資金=(1.8ヶ月+1.2ヶ月−1.0ヶ月)×(3億6,000万円/12)
=2ヶ月×3,000万円
=6,000万円
なお、所要運転資金の計算式は、以下の計算式でも表すことができます。
所要運転資金=売上債権(売掛金+受取手形)+棚卸資産−仕入債務(支払手形+買掛金)
※割引手形がある場合は売上債権に加算
よって正解は、3
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