問21 2020年1月基礎
問21 問題文
一般的なオプション取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
1) 原資産価格が低下すると、コール・オプションのプレミアムは低くなり、プット・オプションのプレミアムは高くなる。
2) 権利行使価格が高いほど、コール・オプションのプレミアムは高くなり、プット・オプションのプレミアムは低くなる。
3) 満期までの残存期間が長いほど、コール・オプション、プット・オプションのプレミアムはいずれも低くなる。
4) ボラティリティが低下すると、コール・オプション、プット・オプションのプレミアムはいずれも高くなる。
問21 解答・解説
オプション取引に関する問題です。
オプション・プレミアム(オプションの価格)は、オプションの買い手にとって有利な条件には上昇し、不利な条件には下落します。
1) は、適切。原資産価格が低下すると、コール・オプションのプレミアムは低くなり、プット・オプションのプレミアムは高くなります。
1米ドル120円を110円で買える権利がある場合、1米ドル115円に値下がりすると、110円で買える権利は不利になりますよね?よってこの権利の値段(プレミアム)も低下します。
2) は、不適切。権利行使価格が高いほど、コール・オプションのプレミアムは低くなり、プット・オプションのプレミアムは高くなります。
プット・オプションは、「買い」ではなく「売り」の権利行使。
つまり何ヶ月か先、日経平均を22,500円で売るか、23,000円で売るかの権利を買う場合、当然高値で売る権利の方が、その権利の買い手に取っては有利ですよね。
よって、行使価格を23,000円とするほうがプレミアムは高いです。
3) は、不適切。満期までの残存期間が長いほど、コール・オプションもプット・オプションもプレミアムが高くなります。
(不確実な未来のものを、今買えるというのは、買い手に取って有利というわけです)。
4) は、不適切。ボラティリティ(価格変動の激しさ)が低下すると、オプションの買い手は損失が限定されているとはいえ、より多くの利益を上げられる可能性が低くなる(権利行使しても大した利益確定とならない)ため、買い手に不利となり、コール・オプションもプット・オプションもプレミアムは低くなります。
よって正解は、1
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