問22 2012年9月基礎
問22 問題文
デリバティブ取引等に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
1) 長期金利の上昇を懸念している投資家に対して,保有する固定利付債の価格下落のヘッジとして,東京証券取引所に上場されている長期国債先物の売却を提案した。
2) 毎月一定額のドル支払いがある輸入業者に対して,ドル高に対するヘッジとして,ドルの固定金額支払い/円の固定金額受取りとなるクーポン・スワップを提案した。
3) 短期の借換えを繰り返している事業会社に対して,金利上昇に対するヘッジとして,変動金利支払い/固定金利受取りの金利スワップを提案した。
4) スイスフラン建ての債券を保有する投資家に対して,円高リスクのヘッジとして,スイスフランの元利金を受け取り,円の元利金を支払う通貨スワップを提案した。
問22 解答・解説
デリバティブ取引に関する問題です。
1) は、適切。金利の上昇は債券価格の下落につながるため、長期国債先物の売りポジションを持っていれば、金利上昇時には債券価格の下落により長期国債先物も下落すると見込まれるため、債券価格の下落に対するヘッジとして有効です。
2) は、不適切。ドルの固定金額支払い/円の固定金額受取りとなるクーポン・スワップでは、ドル高時に高くなったドルを支払い、安くなった円を受け取ることになってしまいます。
外貨払いにおける、外貨高/円安に対するヘッジには、円の固定金額支払い/外貨の固定金額受取りとなるクーポン・スワップが有効です。
3) は、不適切。金利上昇時には、変動金利の支払い⇒支払増、固定金利受取り=そのまま、となるため、支払いが多くなってしまいます。
よって金利上昇のヘッジには、固定金利支払/変動金利受取の金利スワップが有効となります。
4) は、不適切。スイスフランの元利金を受け取り、円の元利金を支払う通貨スワップでは、円高時では安くなったスイスフランを受け取って、高くなった円を支払うことになってしまいます。
外貨建て債券における円高リスクのヘッジには、円の元利金受取/外貨の元利金支払の通貨スワップが有効です。
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