問23 2012年9月基礎
問23 問題文
証券Aと証券Bに3:7の割合で投資するポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)の組合せとして,最も適切なものはどれか。
経済状況 生起確率 証券Aの収益率 証券Bの収益率
好況 25% 0% 16%
普通 50% 10% 8%
不況 25% 20% 4%
1) 期待収益率 9.5% リスク(標準偏差) 1.5%
2) 期待収益率 9.5% リスク(標準偏差) 2.25%
3) 期待収益率 9.3% リスク(標準偏差) 1.1%
4) 期待収益率 9.3% リスク(標準偏差) 1.21%
問23 解答・解説
ポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)に関する問題です。
期待収益率=生起確率×収益率 ですが、
ポートフォリオの期待収益率=(各シナリオの生起確率×各シナリオの収益率※)の総和
となります。
※各シナリオの収益率=(収益率×投資比率)の総和
つまり、問題文の例でいくと、好況・普通・不況のときのそれぞれの期待収益率を算出し、
その合計がポートフォリオの期待収益率となるわけです。
まず各シナリオの収益率は、
好況時の収益率=0×3/10+16×7/10=11.2%
普通時の収益率=10×3/10+8×7/10=8.6%
不況時の収益率=20×3/10+4×7/10=8.8%
よって、各シナリオの期待収益率は
好況時の期待収益率=0.25×11.2=2.8%
普通時の期待収益率=0.5×8.6=4.3%
不況時の期待収益率=0.25×8.8=2.2%
よってポートフォリオの期待収益率=2.8+4.3+2.2=9.3%
次に標準偏差ですが、標準偏差=「分散」の平方根 です。よってまずは分散を求めます。
分散=[生起確率×{(各シナリオの収益率−ポートフォリオの期待収益率)の2乗}]の総和
で表せます。
分散=0.25×(11.2−9.3)^2+0.5×(8.6−9.3)^2+0.25×(8.8−9.3)^2
=0.9025+0.245+0.0625=1.21
分散1.21の平方根=1.1%
よって正解は、期待収益率 9.3% リスク(標準偏差)1.1%
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