第5問　2012年9月応用

次の設例に基づいて，下記の各問に答えなさい。

《設 例》
株式会社Ｘ社（非上場会社，以下「Ｘ社」という）の社長であるＡさんは，Ａさんの長男への事業承継対策として，Ａさんの友人であるＤさんが保有しているＸ社株式を買い取ることを検討している。Ｘ社は，資本金4,000万円で，ＡさんがＤさんと設立した会社であり，設立にあたってはＤさんも25％を出資した。なお，ＤさんはＸ社株式の譲渡を了解する見込みである。
現在，Ａさん自身にはＤさんの保有株式を買い取る資金がないことから，自己株式（金庫株）としてＸ社が買い取るつもりである。そこで，自己株式（金庫株）の買取りについて，ファイナンシャル・プランナーに相談することとした。

〈Ｘ社の概要〉
(1) 業種 金属製品製造業
(2) 資本金等の額 4,000万円（ 発行済株式総数800,000株，すべて普通株式で１株につき議決権を１つ有している）
(3) 株主構成
　Ａ　本人　450,000株
　Ｂ　妻　　50,000株
　Ｃ　長男　100,000株
　Ｄ　友人　200,000株
　相続税におけるＸ社の株式の評価上の規模区分は「大会社」であり，特定の評価会社には該当しない。

(4) Ｘ社の比準要素
　１株（50円）当たりの年配当金額　7.5円
　１株（50円）当たりの年利益金額　21円
　１株（50円）当たりの簿価純資産価額　415円

(5) 類似業種の比準要素
　類似業種の１株（50円）当たりの株価の状況
　　課税時期の属する月の平均株価　240円
　　課税時期の属する月の前月の平均株価　234円
　　課税時期の属する月の前々月の平均株価　231円
　　課税時期の前年の平均株価　232円
　　類似業種の１株（50円）当たりの年配当金額　6.0円
　　類似業種の１株（50円）当たりの年利益金額　18円
　　類似業種の１株（50円）当たりの簿価純資産価額　342円

(6) Ｘ社の資産・負債の状況
直前期のＸ社の資産・負債の相続税評価額および帳簿価額は，次のとおりである。
(単位：万円) 
 

上記以外の条件は考慮せず，各問に従うこと。

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